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最小1nm。超微細ナノ粒子の製造技術を京都のナノテク研究企業が世界初開発。2022年6月より量産設備を稼働開始。

(2022/6/22)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:京石産業株式会社

最小1nm。超微細ナノ粒子の製造技術を京都のナノテク研究企業が世界初開発。2022年6月より量産設備を稼働開始。

ナノテク研究の株式会社JAPAN NANO研究所(京都市)は、熊本大学との共同研究で開発した最小1nmの超微細ナノ粒子を安定的に生成する独自技術を基に、2022年6月よりナノ粒子量産設備の稼働を開始。

ナノテクノロジー、ナノマテリアルの研究開発を行う株式会社JAPAN NANO研究所(本社:京都市下京区、京石産業株式会社100%子会社)は、最小1nm(ナノメートル)という、従来生成が困難とされてきた極小微細ナノ結晶粒子を安定的に生成する独自技術の開発に成功しました。 この技術を基に、2022年6月より京石産業株式会社滋賀工場(滋賀県野洲市)にてナノ粒子量産設備の稼働を開始。量産体制を整えることで、がん治療、半導体の高集積化、新エネルギー開発など様々な産業分野のイノベーションに繋がるナノテクノロジーの実用化を加速させます。 【URL】http://j-nano.co.jp/


京石産業滋賀工場とナノ粒子量産装置

長年の研究により独自の超微細ナノ粒子製造技術を構築
株式会社JAPAN NANO研究所は、様々な産業分野での応用が期待されるナノテクノロジー、ナノマテリアルを専門とする研究開発型企業です。2020年9月、長年にわたりナノマテリアルの研究を進めてきた京石産業株式会社(本社:京都市下京区 代表取締役 土井 善夫)から分社独立する形で発足しました。
当研究所では、国立大学法人熊本大学との共同研究により、超微細ナノ粒子を安定的に製造する新技術「プラズマ急速加熱冷却法」を考案し、平均粒径2nm以下、最小1nmの超微細ナノ粒子の製造に成功しました。この新しい製法は、2020年7月に京石産業と熊本大学が共同で特許出願しています。
非常に急な温度勾配を作り出すことで物質を微粒子化する「プラズマ急速加熱冷却法」は、高品質で大量のナノ素材を低価格で市場に供給するために極めて有効な技術です。
株式会社JAPAN NANO研究所と親会社である京石産業株式会社は、ナノ粒子量産に向けた研究開発を進め、2022年6月に京石産業滋賀工場(所在地:滋賀県野洲市六条1018-1)にて量産設備を稼働させました。この量産設備は、第一弾として銀(Ag)のナノ粒子を配合した抗菌剤の商品製造ラインとして使用されます。

様々な産業でイノベーションの起爆剤となるナノテクノロジー
【ナノテクノロジーとは】
1nmは10億分の1m(メートル)、原子数個分の大きさです。地球の直径を1mとしたときに1nmは1円玉のサイズ程などと表現される通り超微細な世界において、物質を制御する技術がナノテクノロジーです。物質はナノサイズ化するとマクロサイズとは異なる様々な特性を示すことが知られており、その特性を有効に利用するために、世界中で研究が進んでいます。

【JAPAN NANO研究所の研究領域と独自技術】
当研究所は、様々な金属のナノ化とその応用技術の研究を行うとともに、ナノテクノロジーの社会実装を進めるために、量産技術の開発を行っています。
ナノ粒子は表面エネルギーが大きく不安定なため、凝集しやすい性質を持ちます。凝集すると、ナノ粒子特有の機能性が失われてしまいます。ナノ粒子の持つ機能を最大限発揮させるためには、ナノ粒子の凝集を抑制する技術が欠かせません。当研究所が熊本大学と共同で開発した「プラズマ急速加熱冷却法」は、最小1nmという従来生成が困難だった超微細なナノ粒子を製造できるだけでなく、凝集を抑制し、ナノ粒子特有の機能性を発揮させることができます。
プラズマ急速加熱冷却法の概念図

【ナノテクノロジーの応用可能性】
今後のナノテクノロジーの応用例として、がん治療、半導体の高集積化、通信技術、構造材/機能材開発、新エネルギー開発、バイオテクノロジーでの応用などが挙げられます。各産業分野におけるイノベーションの起爆剤として強い期待が寄せられているのがナノテクノロジーです。

これまでに合成したナノ粒子の事例と今後の展開
当研究所では、これまでに様々な金属のナノ粒子化を成功させてきました。単体の金属では、半導体への応用が期待されるパラジウム(Pd)、人体への害がなく抗菌・抗ウイルス性を持つことで知られる銀(Ag)の他、金(Au)、インジウム(In)など。合金では、Pd-Ru、Ag-Cu、Fe-Pt。酸化物では、アルミナ、ジルコニア。グラフェン、カーボン被膜型金属のナノ粒子化にも成功しています。


合成に成功した金属の内、ナノ粒子化により抗菌・抗ウイルスという機能性を持つ銀(Ag)は、新型コロナウイルス感染症の拡大以降ニーズの高まっている抗菌剤の素材として有効であり、親会社である京石産業では銀ナノ粒子の特性を活かした商品の開発を進めています。

これまでに合成したナノ粒子例

JAPAN NANO研究所 所長 依田眞一

JAPAN NANO研究所 所長 依田眞一

当研究所所長 依田眞一は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)にて多くの宇宙実験計画を実行し、宇宙環境の特長の一つである微小重量に関わる研究を入口としてナノテクノロジーの研究開発に携わってきた経歴を持ちます。現在は、当研究所所長としての研究の傍ら、JAXA名誉教授、熊本大学 産業ナノマテリアル研究所 客員教授としても活動しています。
当研究所のナノテク研究は地元京都でも注目され、KBS京都(京都放送)のビジネス情報番組では、依田所長のインタビューが放映されました。(2022年5月20日放送『Kyobiz』内)

JAPAN NANO研究所 所長 依田眞一 コメント
JAXAに所属していた2000年、カナダ・バンクーバーで開かれた国際シンポジウムにおけるNASAの講演が、私とナノテクノロジーとの最初の出会いでした。その後ナノマテリアルに関する研究開発は飛躍的な進化を遂げてきました。現在、日本古来の伝統技術が息づく京都の地で、最先端技術であるナノ研究を行っていることに不思議な縁を感じています。日本の新たな伝統技術になり得るナノテクノロジーが、長年の研究の成果としてまさに世界へと羽ばたこうとしていることに胸が高鳴ります。

京石産業株式会社(JAPAN NANO研究所 親会社)について
1935年、京都にて断熱工事会社として創業し、家電・IT・産業機械など多様な産業界向けに工業製品を販売する商社部門、工業製品の設計・生産・精密組立を行う製造部門、環境・省エネ対策の保温・断熱・耐火工事を行う工事部門の3部門体制でモノづくりのあらゆるフィールドで活躍する企業です。アジアを中心に海外子会社13社を展開し、地域性を活かした販売・製造活動を行う一方、近年ではナノテクノロジー研究をはじめとする新素材・新技術の開発にも力を注いでいます。超微細ナノ粒子製造事業では、お客様のご要望に沿ってナノ粒子を合成・開発いたします。
京石産業本社

【会社概要】
社名:京石産業株式会社
本社所在地:京都市下京区西洞院通七条上る福本町405番地
代表取締役:土井善夫
事業内容:工業製品の販売、製造、保温・断熱・耐火工事施工
設立:1935年1月
HP:http://kyosekisangyo.co.jp

【当プレスリリースに関するお問い合わせ】
京石産業株式会社 開発技術部
TEL:075-353-8899
MAIL:info@kyosekisangyo.co.jp

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