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ロールス・ロイス、アルカディア・ドロップテイルを発表 - コーチビルドが実現する静穏のサンクチュアリー

(2024/3/2)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:Rolls-Royce Motor Cars Limited

ロールス・ロイス、アルカディア・ドロップテイルを発表 - コーチビルドが実現する静穏のサンクチュアリー


2024年2月29日、グッドウッド、ウエスト・サセックス

ロールス・ロイス・モーター・カーズ、3作目のコーチビルド・コミッションとなる「アルカディア・ドロップテイル(Arcadia Droptail)」を発表

フォルムの謳歌:ドロップテイルの本質的なデザインを純粋に踏襲

ロールス・ロイス史上最も複雑なデザインが施されたタイムピースのフェイス。その組み立てには5カ月もの時間をかけて制作

8,000時間をかけてウッド・セクションを制作

古代ギリシャ神話で「地上の楽園」として知られる、アルカディアにちなんで命名されたコミッション

本ドロップテイルは、ロールス・ロイスの現代史における初のロードスター

コーチビルドの本作品は、シンガポールでのプライベート・セレモニーにて依頼されたお客様に披露



「ロールス・ロイスのコーチビルドは、ブランドの至上の表現であり、ラグジュアリー分野における無比のコンセプトです。この部門では、世界的に大きな影響力のあるお客様が当社のデザイナー、エンジニア、職人と協力しながら、まったく新しいアイデアを実現します。皆が力を合わせて作り上げる精緻な自動車は、お客様の個性溢れる物語の大切な一部となるだけでなく、ロールス・ロイス・モーター・カーズの誇り高き歴史に名を連ねるものです。これらの作品は、お客様があらゆる要素をキュレーションし、ラグジュアリー業界で最高峰の手腕を有する専門チームによって生み出されます。アルカディア・ドロップテイルは、このアプローチを実証するものです。この特別なモデルはお客様の個性や好みと深く結びついており、その特徴を捉えることで、魅力的なデザイン、工芸、エンジニアリングのステートメントを具現化し、当社の野心と比類のない能力を世界に示すものです」
ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者 クリス・ブラウンリッジ

「ロールス・ロイス・アルカディア・ドロップテイルは、自動車の特徴をまったく別のものに作り変えるという、コーチビルドの本質を体現しています。ドロップテイル・コミッションには、それぞれ基盤となるデザインに対するお客様の非常に個人的な理解と解釈が反映されています。アルカディア・ドロップテイルでは、ブリティッシュ・ラグジュアリーを大切にされるお客様のライフスタイルを映し出し、ミニマルで繊細でありながらも、大胆な表現をみることができます。この歴史的な自動車を制作することにより、ビスポークのデザインを最高の水準で融合し、実行する、当社の唯一無二の能力を改めて証明することができました」
ロールス・ロイス・モーター・カーズ デザイン・ディレクター アンダース・ウォーミング


「ロールス・ロイス・アルカディア・ドロップテイルの卓越性は、その繊細さにあります。それは上質な料理への情熱、高度にキュレーションされたプライベートまたはビジネスの空間、コンテンポラリー・デザインとの親和性など、人生のあらゆる領域において、明晰さと正確さを重んじる一人のお客様の姿を描き出します。この作品は、コーチビルド部門がこれまで制作した中で、お客様のスタイルと感性を最も忠実に表現した傑作の一つです。お客様のスピリットを捉えることで、シンプルさ、安らぎ、美しく控えめなエレガンスを重んじるお客様らしさを描き出すことができました。そのプロセスに加わる機会を得たことは、私にとって大きな誇りです」
ロールス・ロイス・モーター・カーズ ヘッド・オブ・コーチビルド・デザイン アレックス・イネス


ロールス・ロイス・モーター・カーズは、静穏を表現した至高のコーチビルドである、ロールス・ロイス・アルカディア・ドロップテイルを披露することを大変光栄に思います。アルカディア・ドロップテイルは、型破りなアプローチを穏やかに具現化し、純粋なフォルムと天然素材を謳歌する一方で、お客様の感性を大胆に表現しています。建築とデザインをこよなく愛するお客様が依頼されたこの傑作には、その感性とラグジュアリーの個人的基準が表されています。それは、複雑さの中から根源的な本質を明らかにすることに対するお客様の確固たる信念に基づくものであり、純粋さと絶妙な抑制によって表現されています。

本コーチビルド・コミッションは、古代ギリシャ神話の中で、非常に美しい自然と完璧な調和を持つ「地上の楽園」として描かれた伝説の世界、アルカディアにちなんで名づけられました。お客様がアルカディア・ドロップテイルに思い描いたのは、その名の由来となったサンクチュアリーのように、素材の深みと触感を特長とし、慌ただしいビジネスライフからの隠れ家のような、無駄を削ぎ落とした平穏な空間です。

静穏というテーマの本質に迫るため、コーチビルドのデザイナーは、お客様のお気に入りの世界各地のデザイン、彫刻、建築を探求しました。その中には、シンガポール、インドネシア、ベトナムにみられるモダニズムのトロピカル・スカイ・ガーデンの緻密さと豊かさ、そして有機的なフォルムと物質的な誠実さが称賛される英国の「バイオミメティック(生物模倣)」建築も含まれます。

さらにお客様にインスピレーションを与えたのは、自動車そのもの、そしてドロップテイルのデザイン・コンセプトの純粋さでした。依頼されたお客様は、2019年に初めて提示された手描きのスケッチに忠実にコーチビルドを制作することを強く希望されました。

ロードスターというボディタイプに現代的な解釈を加えたその姿が、お客様の心に強く響いたのです。とりわけ惹きつけられたのは、大胆で低いスタンス、くつろぎを与えるキャビン・デザイン、ドラマチックなボディラインです。お客様は、ドロップテイルの「セイル・カウル(sail cowls)」に船舶からのインスピレーションが隠されていることにも、瞬時に感じ取られました。ヨットのジブに似ていることから名づけられたこの鮮明で鋭角的なフォルムは、ドアの後ろに立ち上がり、ゆるやかに内側に曲線を描き、見る人の視線を搭乗者へとさりげなく誘います。



エクステリア:ドロップテイルへのオマージュ
ドロップテイルのフォルムを尊重したいというお客様の希望を叶えるため、ロールス・ロイスのコーチビルド・デザイナーは、この自動車のコーチワークに落ち着きのあるナチュラルなツートーンの配色を考案しました。お客様は、一見すると無地に見える一方で、自然光の下でよく眺めると不思議な風合いになるような、時代を超越したホワイトを生み出すことを希望されました。それを実現するため、ボディのメイン・カラーには、アルミニウムとガラス粒子を混ぜたソリッド・ホワイトが採用されました。このカラーは、光がコーチワークに当たると発泡するようなきらめきを放つだけでなく、よく見ると、ペイントに果てしない深みがあるような錯覚を生み出します。ロールス・ロイスの職人たちは、より大きなアルミニウム粒子を使用して、さらに多面的で印象深いメタリックを開発しました。お客様はビスポーク・シルバーについて、色そのものに加え、明度・彩度もホワイトと対比を成すようにと、細やかなこだわりを持ってその実現に関わりました。

このシリーズの他の3台のコーチビルド・ドロップテイルと大きく異なるのは、ドロップテイルの車体下部を構成するカーボンファイバーが、その全体あるいは一部分を露出させるのではなく、ビスポークのシルバーカラーのみで塗装し、自動車のサイドビューを視覚的に「持ち上げる」ことで、しなやかでダイナミックな印象を強調している点です。

お客様が特に魅了された、歴史あるロールス・ロイスのブライトワークに施された鮮やかな鏡面仕上げへのオマージュとして、エクステリアのグリル・サラウンド、部分的に曲線が施されたベーン・ピース、そして22インチ・アロイ・ホイールの全域に鏡面研磨がかけられています。

アルカディア・ドロップテイルのエクステリア・パレットには、繊細なディテールが豊富に見られ、その主な意図は、コーチワークのフォルムとプロポーションを引き立てることにあります。お客様は、ドロップテイルのすっきりとした一枚岩のような表面と、主張しすぎない形状を大胆に取り入れたデザインを非常に気に入られました。これらの特徴は、太陽の光を反射してドラマチックな影をつくり出し、ドロップテイルの各所に見られる繊細なデザインを際立たせる控えめなペイント・カラーと相まって、一段と魅力的に表現されています。


インテリア:ウッドを中心に据えたデザイン
ロールス・ロイス・アルカディア・ドロップテイルのエクステリアは車のフォルムを称える一方、インテリアはお客様の美意識を深く映し出したものであり、世界各地の住居やビジネスの空間のためにつくり上げてきたそのスタイルが反映されています。アルカディア・ドロップテイルのカラー・パレットと素材の仕上げは、真に個性的なステートメントであり、お客様の個人的なシグネチャーであることが瞬時に分かるように構想されました。

アルカディア・ドロップテイルのインテリア、および素材そのものの質感や木目、色、豊かさに対して非常にこだわりを持つお客様にとって、木材の開発は極めて重要でした。お客様は建築、住宅、クラシックカーなどの好みや着想の例を多数共有し、ロールス・ロイス・コーチビルドのデザイナーと素材の専門家に指針を与えました。
柾目のサントス・ウッドは、そのユニークな木目模様から生まれる豊かな質感と視覚的な魅力が決め手となり、最も現代的な印象を与えられる素材として選ばれました。

この高密度な堅木をドロップテイルのインテリアに使用することは、ロールス・ロイスの職人にとって大きな挑戦でした。柾目のサントス・ウッドは、ロールス・ロイスに使用される全材種の中で木目が最も細かいものの一つであり、取り扱う際に細心の注意を払わなければ、加工時に簡単に割れて、乾燥プロセスで「チェック」(木目に沿って平行に現れるひび割れ)が生じるものです。デリケートな素材であるにもかかわらず、柾目のサントス・ウッドは、オープン・ポア単板の木目を正確に55度に配され、空力的な機能を発揮するリアデッキ・セクションを含め、ドロップテイルの全域に使われています。複雑な形状を完璧に構成するために、ロールス・ロイスの職人はアルカディア・ドロップテイル全体に合計233ものウッド・ピースを使用し、リアデッキには76ピースが使用されています。

アルカディア・ドロップテイルは、熱帯気候を含む世界各地の環境下で使用されることを考慮し、エクステリアのウッド・サーフェス向けの保護システムの開発とテスト工程において特別な注意が払われました。当初は、スーパーヨットに使用されるコーティングの採用も検討されましたが、定期的なメンテナンスと再塗布が必要となるため見送られました。その代わりに開発されたのが、1度のみの塗布で長期間効果を維持するビスポーク・ラッカーです。

このコーティングを検証するために、ロールス・ロイスの専門チームは、世界の極端な天候をシミュレーションできる専用の機械で過酷なサイクルにべニアを課すというユニークな検査プロトコルを考案しました。これには、テスト対象のウッド・ピースを暗闇の中で乾燥させた後、熱や明るい光にさらすまでの間に、水分を断続的に吹き付ける検査も含まれています。

18種類の異なるサンプルを使用して、1,000時間繰り返す検査を経て、専門家たちはウッド・ピースの耐久性に納得することができました。ウッド・ピースと保護コーティングの開発には、合計で8000時間以上を要しました。


インテリア:ホワイトの追求
レザーのインテリアは、お客様の名前にちなんで名づけられた2種類の完全にビスポークの色合いで仕上げられています。メイン・カラーはエクステリアの塗装のテーマを継承するビスポーク・ホワイト、コントラスト・カラーは厳選された木材を完璧に引き立てるために開発されたビスポーク・タンです。

インテリアには、4台のドロップテイルすべてに共通する精巧なショール・パネルも含まれ、ロールス・ロイスが取り入れてきた連続したウッド・セクションの中では、最大の大きさとなります。アルカディア・ドロップテイルでは、リアデッキと同じ柾目のサントス・ウッドのオープン・ポア・ベニアを使い、同じ55度の角度でブックマッチングしながら配置し、それぞれ異なる形状の縞模様がドア・ライニングに向かってシームレスに流れています。各ウッド・ピースは配置をマッピングするためにCADツールが使用されています。一見、2枚の鏡面仕上げの単板で構成されているように見えますが、このパネルだけでも40のセクションで構成されており、それぞれをデジタルでマッピングした後に、自動車に固定しました。

ドロップテイルのインテリアの複雑な湾曲に木材を適応するには、ロールス・ロイスのエンジニアはいくつかの部品について、まったく新しい下部構造を開発する必要がありました。ダッシュボード、ドア・ライニング、中央の片持ち梁式の「台座」アームレストに使われた、表情豊かな幾何学形状には、ウッド・ピースを配置した後の安定性を確保するために、非常に高い剛性が求められました。エンジニアたちは、F1レースで使用されるカーボンファイバーの積層技術を応用して、木材を乗せることができる極めて剛性の高い基部を開発し、このモデルがどれほど過酷な環境に置かれても、安定性を保てることを確認しました。


ビスポーク・タイムピース:高精度のインストルメント
柾目のサントス・ウッドを使ったフェイシアには、ロールス・ロイスのコーチビルド・デザイナーと職人が考案と開発を手がけたタイムピースが組み込まれています。このオート・オルロジュリーの表現によって、ロールス・ロイス史上最も複雑なフェイスが完成し、開発に2年以上、組み立て作業には5ヶ月を要しました。

このタイムピースには、金属原石に描かれた精巧な幾何学的ギョーシェ彫りが取り入れられ、119のファセットが施されています。これは、ロールス・ロイスが創業119周年を迎えた2023年の終わりに、お客様がこの自動車のプレビューを初めて目にしたことに由来し、ロールス・ロイスの伝統に対する賞賛を象徴するものです。特別にデザインされたタイムピースのフェイスには、一部をポリッシュ仕上げ、一部をブラッシュ仕上げにした針と、厚さわずか0.1mmのインデックス(アワー・マーカー)が12個配置されています。タイムピースの視認性を確保するために、専門家たちはその一つひとつに充填ブリッジを施し、最大100倍まで画像を拡大できるカメラを使いて手作業でペイントしました。

タイムピースの開発にはさまざまなオート・オルロジュリーの手法が施されていますが、ロールス・ロイスには時計業界よりも高いテスト基準と検証基準があります。そのため、専門家たちは、幅広い素材を活用する必要がありました。例えば、タイムピースのミニッツ・マーカーは、時計製造の手法として一般的なアルマイト加工の代わりに、長期にわたる安定性と優れた美観を考慮してセラミック・コーティングで仕上げられています。そのコーティングのごく一部はレーザーで削り取られ、その下のアルミニウム素材の鏡面仕上げが見えるようになっています。ビスポークの「ダブルR」モノグラムなど、タイムピースのあらゆるパーツと同様に、これらのパーツは無垢のステンレスの鋼片からひとつひとつ機械加工され、組み立てる前に手作業で磨き上げられています。

タイムピースのテーマとの統一感を出すために、インストルメント・ダイアルには共通の素材、技術、仕上げ方法が使われました。同じ連続したギョーシェ彫りに加え、ブラッシュおよびポリッシュ仕上げによるブライトワーク、自動車の配色を彷彿とさせるフロスト・ホワイトのインサートを備えています。


洗練されたライフスタイルの実現
この自動車はお客様の国際的なライフスタイルを鑑みて、世界中で運転しやすいように左ハンドル仕様となっています。世界各地で運転できることは、お客様にとって非常に重要であったため、コーチビルド・チームは制作に取りかかる前に、お客様に世界各地で自動車の運転を体験していだだくことにしました。コーチビルドのデザイナーはこの体験をスムーズに行うために、ロールス・ロイスの「ホロデッキ」を使用しました。このユニークなバーチャル3D環境では、先進的な仮想現実(VR)のヘッドセットを使用し、あたかも自動車が世界の特定の場所で表示される自動車を見ることができます。

アルカディア・ドロップテイル:ドロップテイル規準に沿ったエレガントな空間
ロールス・ロイスのお客様の個性はそれぞれ異なりますが、どの方も強い信念を持っているという共通点があり、この度のお客様も最初から明確な要件を示されました。こうした複雑で非常に個性的な感性を、一貫性を保って実現可能なデザインに変換することは、膨大な手間と時間を重ねた成果によるものです。合計4年以上という先例のない時間をかけたコーチビルドのプロセスと、お客様とロールス・ロイスとの極めて密接な関係が、計り知れない実りをもたらしました。

コーチビルドのデザイナーたちは何カ月にもわたって、衣服や家具から食べ物や旅行先に至るまで、お客様の嗜好を調査しました。そこからお客様の真髄と経験に根ざした美学を定義し、体系化しました。デザイン・チーム自身の洞察力、理解力、専門的判断の確かさと権威に裏打ちされ、お客様の内側の世界と外側の環境を客観的に描き出されたのです。お客様のご家族、特にご息女もこのプロセスに参加されました。最終的なデザインが完成した後、ご親族も招待して評価が行われ、全員がお客様の美学的思想と個性を完璧に捉えていることに同意されました。

お客様は、自身の嗜好やアイデンティティが、非常に明瞭かつ整合性を持って描かれ、再び自分に伝わってくることに大きな満足感を示されました。この過程で実際に分かったのは、軽さ、自然素材の使用、精度への純粋なこだわりが明らかにしているように、お客様はご自身の認識よりもはるかに現代的な考え方を持っているということでした。それ以来、アルカディア・ドロップテイルは、お客様が他のラグジュアリー・ブランドや建築家に依頼する際の基準となっています。

ロールス・ロイス・ドロップテイルのこのユニークな表現には、素晴らしいお客様の自信、明確なビジョン、そしてロールス・ロイス・モーター・カーズとの長期にわたる関係が反映されています。その意義の深さは、精巧でミニマルな手法と、個人の感性とスピリットを的確に捉えるロールス・ロイスのコーチビルド・デザイナーの類まれな技術にみることができます。

以上

ロールス・ロイス・モーター・カーズ
真のラグジュアリー自動車のメーカーであり、世界で最も高い評価と敬愛を受ける、手作業による魅力的なビスポーク製品を世界中のお客様のために製造しています。施設、製品および人材への継続的な投資により、世界販売台数の記録更新が続いており、2023年には史上最高となる6,000台超を記録しました。
*ロールス・ロイス・モーター・カーズはBMWグループの完全子会社であり、航空機用エンジンや推進システムを製造するROLLS-ROYCE PLCとは完全に別会社で、関連はありません。

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