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「重機搭載レーザー計測システム」を共同開発(ニュースリリース)

(2018/7/17)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:大和ハウス工業株式会社

「重機搭載レーザー計測システム」を共同開発(ニュースリリース)

i-Construction 3次元出来形管理に対応し生産性向上

 大和ハウスグループの株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:奥村洋治)は、ジオサーフCS株式会社(本社:東京都港区 社長:内山雅之)と共同で、土工事の出来形管理に利用する「重機搭載レーザー計測システム」を開発しました。このシステムは重機に搭載したレーザースキャナ(以下LS)の計測により、移動しながら現場内の任意の位置で面的な出来形座標を取得するシステムです。従来の地上型LSを用いた測量は、盛り替えに時間を要するという難点もあり、自己位置を高精度に測位でき、移動しながら計測できる技術の開発が望まれていました。


 本システムは、LSとGNSS(※1)受信機、傾斜計、解析モニタで構成します(写真1)。オペレータが運転席で計測ボタンを押し、計測範囲を重機が旋回スキャンすることで、GNSSが位置座標、LSが作業面までの距離、傾斜計が重機姿勢を各々計測し演算処理を行い、その結果を現況の点群データに変換します。このデータを3次元設計データと重ねあわせ、差分を色分けしたヒートマップ(写真2)で表示することで、現況と設計を比べ切土すべきか盛土すべきかの判断や出来高土量も容易に算出できます。また、点群データを専用ソフトに取り込めば、ヒートマップの応用により規格値に比べて異なる計測箇所を色分け表示し、出来形合否判定が可能です。


※1:全地球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System)

<開発の背景>
 近年の土工事は、建設機械のICT(情報通信技術)化により、重機運転の経験が浅いオペレータでも熟練者と同等の作業が可能になるなど目覚しい進化を遂げています。しかし現状のICT化は、重機オペレータへ作業中の刃先位置を表示し、設計ラインを超えないよう誘導する技術であり、操作の簡便化は図れるものの、作業面全体の形状変化や設計面との差分量が分からないため、施工中の出来形精度を確認するには、巻尺やレベルを用いた計測作業が必要となっていました。また、出来形の良否は、地上型LSや従来型のUAV(※2)で計測したデータにより後処理解析で判定するため、多大な時間と労力を要しリアルタイムでの確認が行えないのが現状でした。
 本システムは施工後すぐにオペレータ自らが計測し、リアルタイムな出来形良否判定を可能にすることで、施工の不具合箇所を直ちに手直しできるため、品質と生産性の向上に貢献できます。※2:無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle)

<本システムの特長>
1. 屋外用の安価な2次元LSを使用し、重機を旋回させて計測することで3次元データを取得できるため、高価で耐久面で課題のある3次元LSに比べ、汎用性と普及性の高いシステム
2. 作業の進捗に応じた部分的なLS計測で、簡易的な出来高数量の算出が広範囲で可能
3. 重機に外付けで容易に搭載でき、計測は運転席のタッチスクリーンで操作が可能
4. UAV測量のように雨天・強風など作業環境や地形条件の影響を受けずに安定した測量が可能
5. 計測時間が短いため、測量作業が大幅に省力化され土工事の生産性が向上


<LS仕様>
測定範囲:レーザー計測距離3~15m
測定視野:上下方向45°~ 165°、水平方向90°
測定頻度:25Hz
測定速度:12万点/秒の3次元データ取得


<検証結果>
 本システムは、岐阜県土岐市土岐口財産区発注の土岐口開発造成工事(1)に導入し精度検証を実施しました。この結果、測定距離15m以内において±50mm以内の精度で計測できることが確認でき、国土交通省で示された出来形管理の基準値を満たすものとなりました。また、この計測データをICT建機と連係することで、測量作業が効率化されるとともに、高精度の施工やデータ管理の簡略化が可能となり、生産性の向上につながります。
 
 本技術は、土工事全般だけでなくダムやトンネルの施工管理への展開も可能であり、今後は様々な応用に向けて更なる機能向上を進めてまいります。

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