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2015国際ロボット展 2015年12月2日〜5日

12月2日から5日に東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる「2015国際ロボット展」。少子高齢化、労働力不足といった課題解決のほか、モノのインターネット(IoT)活用などのテーマで開発された最新テクノロジーが会場内の実演や多彩なシンポジウムなどで発信される、2年に1度のビッグイベントだ。今回は出展者数、出展規模とも過去最大のスケール。新時代を切り開く先端技術のショーケースに大きな注目が集まる。

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1、世界的なロボットトレードショーが魅せる最新テクノロジー

 国際ロボット展は日本ロボット工業会と日刊工業新聞社が共同で2年に1度開催し、今年で21回目を迎える。これまでも世界最先端のロボット大国である日本で開かれるトレードショーとして数多くのロボットや関連テクノロジーが披露され、ロボット関係者の交流の場となってきた。今回はロボットの活用ニーズが従来以上に高まっている環境下の中で、前回の2013年を大きく上回る446社・団体、1882小間(前回334社・団体、1266小間)が集う。このうち海外勢は15か国から57社159小間の規模。工場などで活躍する産業用ロボットのメーカー各社による新ユーザーの獲得を目指した新提案、利用が徐々に進む“人と協調するロボット”やそれらを動かすための制御技術、最新の介護・福祉ロボット、災害時の活躍を目指して開発されたロボットなどが一堂に披露される。シンポジウムではロボットメーカーやロボットベンチャー関係者、研究者などが現在のロボット産業の置かれた状況や将来への取り組みを発信する。

会場の様子

2015国際ロボット展の会場内

【協調ロボットの進化】

 人と同じ空間で稼働できる“協調ロボット”は、今回もっとも注目されるテーマの一つ。これまで、主に工場内などで産業用ロボットは安全柵の内部など限られた空間で使用するのが一般的。このためロボットの活用先は、自動車車体ボディーの溶接や半導体ウエハーの搬送など特定の工程が大半だった。一方、今注目を集めるのは安全柵を必要としないロボットだ。障害物と接触すると自動停止するなど、付近で働く人に危害を与えない仕様になっている。安全柵が不要なため、既存のライン構成を大きく変えずに導入できる点もメリットだ。メーカー各社は相次ぎ協調ロボットを投入し、組み立てなどロボットが入り込めていなかった用途の開拓を図っている。こうした流れの要因はさまざまだ。

ロボットメーカー側からみれば、既存用途におけるロボットの導入率は高く、国内では事業拡大の余地が限定的。メーカー各社が国内向けの販売増を目指す上で、新領域の開拓は不可欠となる。  また、ユーザー側では従業員の高齢化や就職環境の変化などによる人手不足が課題だ。ロボットのメーンユーザーである自動車、電気電子産業でも組み立て工程はまだまだ手作業が中心。人手不足はさらに進むと予想されるため、組み立ての自動化に意欲をみせる企業も増えている。例えば家電製品の組み立て工程。コネクターなどロボットが苦手とする軟らかいワークが多いため、自動化はまだ普及していない。人とロボットの共同作業が実現すれば、ロボットの苦手領域を人が補うことも可能だ。  今年に入り国内大手産業ロボットメーカーは重量搬送に対応した協調ロボットなど、次代を担う戦略製品を次々と発表。欧州勢も同様のコンセプトを打ち出すなど、新市場をめぐる開発競争は激しさを増している。

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企画・編集
日刊工業新聞社 企画部
(オンライン編集チーム)

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