商品市況は高まるメーカーの値上げ機運にも実需が伴わず上伸力に欠ける。

市況はメーカー間で異なる価格施策を背景に、やや上伸力を欠く展開といえる。

市場価格は2021年時点から高炉で同9万円高、電炉が個別業界向けのサーチャージ価格を除き同8万円の上伸で推移。

現状、他メーカーの本格的な追随がなく市場は様子見ながら、新年度に向けてコイルを母材とする製品全般で価格上伸意識が強まりそうだ。

さらに東京製鉄が全拠点の鉄スクラップ買値をトン当たり2000円引き上げたことで国内市況は約1カ月ぶりに上伸場面を迎えている。 ... 平均してH2級品の実質購入価格は同1000円上伸...

コスト面では主原料の鉄スクラップ価格や資源・エネルギー価格が上伸傾向。

「世界的に原材料や鋼材製品価格が上伸傾向を示す中、鉄スクラップの国際価格は一段ステージが引き上げられた。

辛抱強く取り組む」 【記者の目/経済回復で上り調子なるか】 23年はメーカーの価格改定が進まなかった上に、製品の引き合いも弱く、価格がなかなか上伸しなかっ...

新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置付けが5類に移り、経済活動は活発になったが、フタを開ければ総じて23年とほぼ同水準という状況もあり得る。 ... 一方、世界的に原材料や製品価...

各種特殊鋼を生産する高炉および専業電炉メーカーは、上伸傾向の原材料価格や資源・エネルギーコストの上昇に採算重視の販売姿勢を強める。

こうした流通事業者の動きを受け、今後関東地区の異形棒鋼市況が上伸する可能性がある。

海外相場は主要国総じて上伸基調。... 米国では国際相場上伸でトルコやアジア向け成約価格が上方修正。

当面、上値上伸には荷動きが伴わず、底値探りの展開が続きそうだ。

市況は建材の商流で関連性が強いH形鋼や一般形鋼など電炉条項品種に連動し単独での上伸は考えにくい。

上値上伸は期待薄ながら着実に底値探りの展開へ移行しつつある。

ただ円安進行を背景に高止まる主原料の鉄スクラップ市況や、資源・エネルギー価格の上伸傾向を受け「販価引き上げの機会を探る状況」(流通筋)といえる。

コスト面では主原料の鉄スクラップ価格をはじめ、資源・エネルギー価格が上伸傾向を強めている。

さらに同社では「円安進展を背景とした資源・エネルギー価格の上伸に注視が必要」としている。

コスト面では主原料の鉄スクラップ価格が米国相場など海外動向を受け上伸傾向。

ただその後は需要の後押しなく価格上伸力も減退。