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[ エレクトロニクス ]
(2016/7/13 05:00)
バンダイナムコエンターテインメントは2017年からアミューズメント施設向けに、VR(仮想現実感)技術を活用したゲーム機の展開を本格化する。これに備えてVR対応のゲーム機を開発するほか、VRの専門施設の開設や既存施設への導入を視野に入れて運営方法を検討する。従来のゲーム機にはない価値をVRで付加して魅力を高め、新規顧客を開拓する。
【多様な可能性】
バンダイナムコエンターテインメントはVRに新たな可能性を見いだし、多様な活用方法を検討している。
その活動の一環として、4月から10月下旬にわたり東京都江東区の複合型商業施設内にVR対応機器専用の施設を開設。予約制で運営しており、実際に体験した利用者の意見を生かしながらVRの可能性を追求する。
当初は熱心なゲームファンの来店を予測していたが「カップルや会社帰りの方などゲームに関心のない層にも来てもらえた」(柳下邦久AM事業部ゼネラルマネージャー)という。新規客など幅広い層を取り込めたことで、VRの訴求力の大きさを実感した。
さらにマネタイズ(収益化)についても「採算性を担保した形で展開できる」(柳下ゼネラルマネージャー)としており、ビジネスとして成立する見通しが立った。これらのことを踏まえ、17年内の本格導入を決めた。
現在、6種類の業務用VR対応コンテンツを保有。本格展開に合わせて、得意とするアニメやマンガのキャラクターを活用したゲームなど新たなコンテンツを開発する予定。
【企業展開模索】
そのほかVR対応の専用施設で蓄積したノウハウを活用し、運営方法も検討する。VRを導入した施設のオペレーションや人件費などを考慮し、運営の効率化に取り組む。
さらにVRの活用方法としてゲームなど娯楽領域に加え、BツーB(企業間)ビジネスでも模索する。「観光や製造業ではVRへの注目度が高い。映像作りの支援などができるのではないか」(同)としている。
(2016/7/13 05:00)