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[ 化学・金属・繊維 ]
(2016/12/15 05:00)
旭硝子は14日、ベルギーの化学大手、ソルベイ(ブリュッセル)がタイに持つ塩化ビニール樹脂製造子会社を約335億円で買収すると発表した。買収後の旭硝子全体の塩ビ生産能力は現状比40%増の年98万トンで、東南アジア市場で首位となる。塩ビ樹脂は水道パイプや建築資材などに広く使われ、新興国を中心に需要が拡大する。旭硝子は中核事業の板ガラスが苦戦する中、成長が続く東南アジアの化学品事業に注力している。
ソルベイグループが保有するビニタイ(タイ・ラヨン)の株式58・77%を2017年上期中をめどに取得する。残る株式もソルベイから買い取る同額の1株当たり15バーツ(約48円)で17年春頃にTOB(株式公開買い付け)を実施する方針。完全子会社を目指すかは決めていない。
ビニタイは塩ビのほか、塩ビの中間原料である塩ビモノマー(年産能力40万トン)、カセイソーダ(同37万トン)を生産する。2015年12月期売上高は166億バーツ(約538億円)。
同日会見した根本正生常務執行役員化学品カンパニープレジデントは「伸びるアジア需要を取り込むのに重要な拠点になる。取得後は設備増強も検討している」と述べた。
(2016/12/15 05:00)