[ 機械 ]

射出成形金型、開き量・たわみを正確測定−村田機械が埋め込み型位置センサー

(2017/4/19 05:00)

  • 金型内部に埋め込める位置センサー「MEL1002」

【京都】村田機械は射出成形用の金型に埋め込み、金型の開き量を測定する位置センサー「MEL1002」を20日に発売する。成形部近くに設置できるため、正確な金型の開き量やたわみの測定、量産時の稼働監視などに活用できる。消費税抜きの価格は9万8000円。自動車用樹脂成形部品メーカーなどに提案し、年間600個の販売を見込む。

MEL1002は磁気誘導式。二つの巻き線コイルと、コイル内を移動する磁性体で構成し、得られた誘導出力の位相差を計測して、変位や位置を検出する。

最高分解能は0・125マイクロメートル(マイクロは100万分の1、変換器により異なる)。出力はバイナリ、アナログ、パルス、シリアルなどの変換器に対応する。

金型内部に設置するため、センサー部のコイルや樹脂の材質などを見直し、耐熱温度を150度Cまで向上させた。

金型には設計段階からセンサー用スペースを作っておく以外に、既存の金型に穴を開けて設置することも可能だ。

自動車向けなど、高品質を求められる樹脂成形加工では、成形時の金型の挙動把握のために金型の開き量を正確に測定。そのデータを試作成形時の射出条件設定などに活用したいニーズが高まっている。

(2017/4/19 05:00)

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