有袋類祖先の仲間、熊本で化石発見 国内初

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熊本県御船町の白亜紀後期（約９０００万年前）の地層から、カンガルーなどの有袋類を含む哺乳類のグループ「後獣類」の化石が見つかったと、御船町恐竜博物館が２４日発表した。見つかったのは有袋類に進化した系統ではないが、後獣類の化石は国内初という。同博物館の池上直樹主任学芸員は「哺乳類の進化を解明する重要な発見」と話している。

化石は後獣類の原始的なグループ「デルタテリディウム科」の左上顎の大臼歯（写真）。長さ約２ミリメートル、幅約３ミリメートルで、下の歯とかみ合う部分の外側に、広い平らな部分があるのが特徴。２０１４年３月、御船町で発見されたカメの化石を含む岩石を削る途中で見つかった。

デルタテリディウム科の化石はこれまで、モンゴルで発見されている。姿はネズミに似ていて体長は２０センチメートルほど、四足歩行の肉食動物と推定される。