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[ 化学・金属・繊維 ]
(2018/1/23 05:00)
日本ペイントホールディングス(HD)が、筆頭株主でシンガポールの塗料大手ウットラムグループから新しい取締役5人を選任するよう求める株主提案を受けたことで、同社経営陣の対応が注目されている。日ペHDは22日、19日付でウットラム側の株主提案書を受領したとし「慎重に議論し、取締役会としての意見を形成していく」と発表した。
ウットラムは日ペHDの全株式のうち39%を保有する。ウットラムを率いるゴー・ハップジン氏は日ペHD取締役の1人だが、日ペHDへの株主提案は突如行われたもようだ。
「衝突するような話ではない」と同社幹部は冷静に話す。しかし提案はゴー氏の他に5人を新たに取締役候補にあてる内容。日ペHDの取締役は現在7人だが、定款で取締役は10人までと定めている。仮に上限まで取締役を増やしたとしても、ウットラム側が6人で過半数を取る計算だ。
取締役会の今後の議論次第では、ウットラム側と対立し、3月末の株主総会を見据えた委任状争奪戦にもつれ込む可能性もある。
日ペHDは約60年前にシンガポールへ進出して以降、ウットラムとは“夫婦同然”に主力のアジア事業を展開してきた。2013年には、ウットラムが日ペに十分な事前協議なく買収提案を行う(後に撤回)など、一時対立した過去もある。
(2018/1/23 05:00)