[ ICT ]
(2018/2/12 05:00)
電通国際情報サービス(ISID)は産業用ロボットの故障予知分析アルゴリズムをマイクロサービス化し、米ゼネラル・エレクトリック(GE)のIoT(モノのインターネット)基盤「プレディックス」の開発者向けサイトで無償公開した。マイクロサービスは個別に開発された小さなサービスを組み合わせて一つのサービスを提供する考え方。
これまで故障予知技術の導入に踏み切れていない中堅・中小企業や、大手企業における試験導入などでの利用を想定する。GEグループ以外の企業が、プレディックス上で稼働する分析サービスを公開するのは世界初。
マイクロサービス化したのは、ISIDの関連会社である米プレディクトロニクス(オハイオ州)が保有する故障予知分析アルゴリズム。産業用ロボットから取得した稼働データを入力情報として、ロボットの“健康状態”を分析する。産業用ロボットは6軸まで対応可能。
健康状態とは、あらかじめ設定した正常値と実際の稼働データとの乖離(かいり)幅がどの程度かを導き出し、故障の可能性を独自のアルゴリズムで数値化した指標。一般的に広く使われている稼働データを入力情報に用いるため、データサイエンティスト(分析官)がいなくても高精度なアルゴリズムを組み込んだ分析システムを簡単に構築できる。サイトでの無償公開は5月中旬までを予定する。今後は産業用ロボット以外の装置への対応や、多様なプラットフォーム上でのマイクロサービスを提供する。
(2018/2/12 05:00)