[ 科学技術・大学 ]

【電子版】中国宇宙施設、きょう地球へ落下 燃え残り地上到達も

(2018/4/2 06:30)

  • ESAが3月28日に公開した中国の宇宙実験施設「天宮1号」のレーダー画像。高度270キロ地点でドイツ・フラウンホーファー研究所の観測レーダーシステムが機体を捉えた(Copyright Fraunhofer FHR.)

【北京時事】中国の有人宇宙プロジェクト弁公室は1日、中国初の宇宙実験室「天宮1号」が中国時間の2日に大気圏へ再突入する見込みだと発表した。時間帯や場所は明らかにしていない。

 弁公室によると、天宮1号は徐々に高度を下げ、1日午前8時(日本時間同9時)現在で平均高度約168キロの位置にある。再突入が始まると、高度80キロ付近で解体されて大部分が燃え尽きる。

 一部の破片が燃え残って地表に到達する可能性もあるが「航空機や地上に与える危険性は極めて小さい」と説明している。

  • フラウンホーファー研究所のTIRA space observation radar(Copyright Fraunhofer FHR.)

 欧州宇宙機関(ESA)は1日時点で、天宮1号が世界標準時の1日深夜-2日早朝(同2日午前~同午後)、再突入すると予測。想定される落下地点は地球上の北緯43度~南緯43度の全エリアで、日本の札幌市以南からオーストラリア大陸の南方に位置するタスマニア島までが含まれる。

 2011年に打ち上げられた天宮1号は全長10.4メートル、打ち上げ時の燃料を含む重量は8.5トン。宇宙船とのドッキング実験などを繰り返し、16年に稼働を終えた。

(2018/4/2 06:30)

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