- トップ
- 科学技術・大学ニュース
- 記事詳細
[ 科学技術・大学 ]
(2018/4/3 05:00)
慶応義塾大学の山口真吾研究室と情報通信研究機構(NICT)、防災科学技術研究所(防災科研)、LINE、ヤフーの5者は、災害対応時の首相の“情報参謀”として人工知能(AI)を活用することを政策提言する。災害時の情報錯綜(さくそう)をAI技術で整理し、対応して災害関連死を防ぐなど、五つの優先課題と55個の提言項目をまとめた。4月中旬に提言を発表し、政策立案や技術開発を促していく。
5者が共同代表として運営する「電脳防災コンソーシアム」で議論を進めてきた。災害の初期対応は情報収集と整理、共有が大きな課題となる。そこでAIによって災害情報を自動分析し、行政職員の負担を軽減させる。被災者や避難所について全数的に状況を把握し、支援物資を最適化。震災後に体調を崩して肺炎などで亡くなる災害関連死を防ぐ。
優先5課題として「電脳AIで被災者の命を救う」「ことばで被災者を把握して災害関連死を防ぐ」「情報共有で災害対応能力を抜本強化する」「急務となっている災害情報の標準化」「災害情報に関する教育訓練の強化」をあげる。
この具体策として「AIとの会話で被災者ニーズに対応する」などの55項目を整理した。産学官で連携し具体的な指針を示すことで、災害対応支援AIなどの技術開発を促す。実際に、被災者に不足物資を聞いて回る自動対話AIや、警察と救急など複数の組織がもつ情報を整理して一括共有する技術の開発が進められている。こうした技術の活用を促し、基礎自治体の職員のトレーニングに使うなど社会実装を後押しする。
(2018/4/3 05:00)