[ ICT ]
(2018/5/25 11:30)
アップルとサムスン電子のスマートフォン特許権を巡る差し戻し審で、米カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁陪審は24日、サムスンのアップルへの損害賠償を5億3900万ドル(約588億円)と認定した。
国際的な特許訴訟が始まってから7年となる中、アップルは2012年に出された当初の評決に盛り込まれた約10億ドルの賠償を差し戻し審でも求めていた。これに対し、サムスンは2800万ドルを主張していた。
同日の陪審認定は損害賠償額についてだけで、スマートフォンの角の丸みや前面を囲む縁などを含むアップルのデザイン特許(意匠権)3件と通常特許2件に対するサムスンの侵害については既に確定している。
サムスンは評決の後の声明で、「今日の認定は、意匠権侵害の範囲に関して最高裁が全会一致で下したサムスン電子に有利な判断を無視した行動だ。企業や消費者全員にとって創造性や公正な競争を妨げない結果を獲得するためあらゆる選択肢を検討する」とコメントした。
アップルは評決の後の声明で、「われわれはデザインの価値を深く信じている。当社チームは顧客を喜ばせる革新的な製品を作るため不断の努力を行っている。今回のケースは常に、お金以上の重要性がある」との見解を示した。
12年の陪審評決が認定した10億5000万ドルの賠償金はその後の控訴審などで減額され、16年に最高裁は控訴審が認定した3億9900万ドルの賠償金の妥当性を再審理するよう連邦地裁に差し戻していた。今回の評決により、サムスン電子は1億4000万ドルの賠償金上積みを余儀なくされた。(ブルームバーグ)
(2018/5/25 11:30)