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(2018/5/31 05:00)
30日に開幕した「2018防災産業展」では、防災・減災を実現する対策製品・機器が集結し、先端技術を競った。地震や台風など大規模な自然災害の対策をはじめ、非常時に役立つ製品・技術の展示が目立った。
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文化シヤッターは大型台風やゲリラ豪雨に備え、建物への浸水を防ぐ止水製品を展示・実演した。「浮力起状式止水板」はゲリラ豪雨などで水位が上昇した際、水の浮力だけで止水パネルが自動で起立し、電源も不要。「建物に合わせて違和感ない仕上げで設置できる。マンションや地下駐車場での利用が多い」(猪野秀樹新事業・特需事業本部止水事業部部長)。
NTNの「ハイブリッド街路灯」は太陽光と風力で発電した電力で発光ダイオード(LED)照明を点灯する。非常時には独立電源として活用できる。独自の翼形状により風切り音も少ない。「企業が環境対策をはじめ、災害時に避難する駐車場向けに使う。自治体にも提案していく」(石原伸洋自然エネルギー商品事業部事業推進部西日本販売推進グループ主査)。
三菱ケミカルホールディングス(HD)は水の防災をテーマに「クリンスイ」ブランドの5年保存水などを展示。このうちウェルシィ(東京都品川区)の地下水膜濾過システムは安全な深井戸を使い水源の二元化により災害時の給水ライフラインを確保する。「コスト削減しながらBCP(事業継続計画)対策ができる。工場への販売に力を入れる」(横山潤営業本部営業統括部営業第2部主任)。
免震体験車を実演したのはTHK。震度7の揺れと同社の免震装置が作動した揺れを体感し、両者を比較できる。免震、制震対応のビルはまだ少ないが、熊本地震以降は「(被害を受けた)半導体製造装置メーカー、自動車業界のインライン測定器向けに引き合いが増えている」(桑原淳一執行役員)。
このほか備蓄型組み立て式仮設トイレ、災害食なども来場者の関心を集めていた。
(2018/5/31 05:00)