[ オピニオン ]
(2018/10/8 05:00)
秋の風物詩・紅葉のシーズン到来だ。紅葉で思い出すのは昨秋に訪れた岐阜県の郡上八幡城。天守閣を見上げた時の空の青、城壁の白、色づいた木々の赤。そのコントラストの鮮やかさに思わず息を呑(の)んだ。
紅葉スポットは日本のみならず、世界各地にある。カナダのメープル街道やローレンシャン高原、米バーモント州の紅葉街道など。クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園もよく見聞きする名前だ。
それでも日本の紅葉が一番と思ってしまうのはひいき目だろうか。実際、秋になると葉が色づく落葉樹の種類は世界で日本が最も多いという。スケールはかなわないかもしれないが、彩りの豊かさでは他の追随を許さない。
日本気象協会がまとめた第2回の紅葉見ごろ予想によると、日本各地は早い地域で10月中旬、遅い地域で12月下旬に見ごろを迎える。紅葉にちなんだイベントが各地で予定されており、国内外の観光客増加など、地域振興の起爆剤としての効果が期待される。
西日本豪雨、台風21号、同24号、北海道地震など、今夏、日本各地は相次ぐ自然災害に見舞われ、懸命な復旧・復興作業が続く。被災地の方々が木々を彩る紅葉に一時の癒やしを得て、元気が出るようになってほしい。
(2018/10/8 05:00)