産業春秋/サッカーと脳振とう

(2021/12/27 05:00)

欧州最高峰のサッカーリーグ、イングランド・プレミアリーグ。各チームが激闘を繰り広げている中、後半戦から選手の脳振とうを診断する唾液検査システムが試行されるという。

今回の試験は、負傷した選手の唾液を綿棒で採取し、ほかの選手らの唾液との比較などにより判定する。新型コロナウイルス検査の技術も活用したことで、試合中での検査を実現したという。

サッカー競技の脳への影響は、長い間議論となっている。例えばヘディング。子どもが繰り返すことで発達中の脳に悪影響を及ぼす可能性があるとして、欧米では一定年齢以下の子どもに禁止する事例もあり、日本でも適切な方法によるヘディングの習得を目指すための指針が今年示されたばかりだ。

脳振とうは試合中に選手同士がぶつかり合ったり、ボールが頭に当たった際に起こりうるもので、生命の危機を招く危険性もある。検査システムが本格的に採用されれば、選手の脳振とうへの不安を多少でも拭えるはずだ。

競技レベル、給与ともに最高峰の同リーグには各国からトップの選手が集う。競技で起こり得るリスクを最小化することで、彼らがさらに高次元のプレーを見せてくれることを期待したい。

(2021/12/27 05:00)

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