「マクロの経済指標は比較的良くなっているが、企業経営者の顔色はいまひとつさえない」と表現するのは、日銀大阪支店長の早川英男さん。

人間に例えれば問診と顔色や皮膚の状況のみから診断するようなものである。

開発テーマは、離島の患者の患部の様子や顔色をカメラで撮影して大都市の医療機関に送るシステムや、患者の心拍数を遠隔地に送信するための計測センサー。

「自動車部品のうちで再編が最も活発化しているのはブレーキ分野」と顔色がさえないのはアドヴィックス(愛知県刈谷市)社長の川田武司さん。

毎日朝礼で職人さんの顔色を確認し、日中の作業時には大型送風機や冷水、製氷器などを用意し、少しでも快適に作業できるように気を配る。

「発注先の顔色をうかがうのではなく、提案型に変えなければならない。

そして、人の顔色をうかがうことなく、自分の意見をしっかり持っている」と語るのは百五銀行頭取の前田肇さん。

米国の顔色や他国の出方をうかがってカードを切るのが遅れはならない。

一人ひとりの顔色、顔の輝きまで細かく気にして下さっている。

工具メーカーの顔色もさえない。

【電気へ燃料転換】 それでも業界関係者の顔色はさえない。

今の状況はお先真っ暗、顔色は真っ青といったところか。

経営者の顔色ばかりみている「ヒラメ工場長」が危険を巣くわせ、会社を腐らせる。

長男は会長の判断を仰がなければ何も決められず、役職員も会長の顔色ばかり気にしていた。

とはいえ、官僚の顔色をうかがいながらの牛歩のような改革で間に合うのだろうか。

また貧血は顔色で、肝臓障害によって皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)も視診で発見できる。

社内では豪腕としても知られるが「私の場合は社長からはメールで指示が来るので、顔色を伺わなくれてよかった」とちゃめっ気も見せる。

それにしてもホリエモンのような出過ぎる杭(くい)は抜かれ、親の顔色をうかがう良い子ばかりになったら…と考えるのは杞憂(きゆう)にすぎないだろうか。

そのころに比べてみんな顔色はいい」と前向きにとらえる。

この時ばかりは荒ぶる男子生徒の顔色はなかった。