深層断面／化学物質情報の伝達方式「ケムシェルパ」−“安心の証”中小に商機

経済産業省が開発を主導した化学物質情報の伝達方式「ケムシェルパ」に１００社近くが賛同表明した。電機業界では既存方式からケムシェルパへの集約が進みそうで、１０年近く続いた伝達方式の乱立が解消される。次々に登場する伝達方式に悩まされていた中小企業も、ケムシェルパへの移行で商機を獲得できそうだ。（松木喬）

【「乱立」解消し標準化−電機業界、集約加速も】

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  国際分業の進展で「サイレントチェンジ」が問題化している（中国のスマホ向け電子回路基板の検査工程＝ブルームバーグ）

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  経産省の委託でみずほ情報総研が開いたケムシェルパの説明セミ（みずほ情報総研提供）

「取引先が掲載されるのか、気にしていた中小企業も多かったのでは」。全国中小企業団体中央会（全国中央会）の及川勝事務局次長はこう中小企業の声を代弁する。経産省はケムシェルパへの賛同者を３月末まで募った。応募した企業名は同省ホームページに掲載されたため、中小企業も注目していた。

締め切り間際まで賛同を見送る方針だった企業が最終的に応募したり、富士通が締め切り後に応募した...