[ 自動車・輸送機 ]

三菱自、会長に日産のゴーン氏

(2016/10/20 05:00)

日産自動車は、カルロス・ゴーン社長(62)が三菱自動車の会長に就任する人事を固めた。日産は三菱自の燃費不正問題による経営危機を受け、月内に三菱自を事実上傘下に収める。ルノー・日産のトップを務めるゴーン氏が三菱自の会長も兼務し、経営の立て直しを図る。

ルノー・日産の提携を主導した経験を生かし、3社の提携効果を引き出す狙いもあると見られる。

12月に開く三菱自の臨時株主総会後に正式決定する。日産は三菱自の益子修会長兼社長(67)に対して社長としての留任を要請している。

三菱自の燃費不正が発覚し、5月に日産が三菱自に34%出資することで基本合意していた。6月には元日産副社長の山下光彦氏(63)が三菱自の副社長に就いて、不正の舞台となった開発部門の改革を進めている。ゴーン氏も会長として経営に関与し再建を進める。

【通期予想を下方修正−営業赤字280億円】

三菱自動車は19日、2017年3月期連結決算予想を下方修正し、営業損益が従来予想比530億円マイナスの280億円の赤字(前期は1383億円の黒字)に転落すると発表した。経常、当期損益も赤字となる。リコール(回収・無償修理)に伴う費用を積み増すほか、円高による輸出採算の悪化や新興国市場の販売低迷などが響く。

市場措置費用として380億円の営業損失が発生。燃費不正問題などを受け、消費者の安全・安心を最優先に、今後、発生する可能性がある費用を再度見積もった。

為替相場の前提を1ドル=106円から103円に見直したため340億円、さらに中東や中南米など新興市場の回復の遅れに伴う販売台数の減少などで100億円の減益要因が発生。また水島製作所(岡山県倉敷市)の減損を見直し、155億円の特別損失を計上する。

当期損益は従来予想比950億円マイナスの2400億円の赤字(前期は725億円の黒字)に悪化、経常損益も同600億円マイナスの280億円の赤字(前期は1410億円の黒字)に転落する。

販売台数見通しは同2万9000台減の93万3000台(同104万台)に下方修正した。

(2016/10/20 05:00)

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