[ オピニオン ]
(2017/4/4 05:00)
客船「クイーン・エリザベス」(QE)の日本での人気は、数あるクルーズ船の中でも別格だ。現在は2010年就航の3代目を、英キュナード・ラインが運航している。3月の神戸寄港時に見学の機会があった。
入港当日には“女王陛下”の優美な姿を一目、見ようとする人でふ頭周辺がごったがえした。白と紺の外観、アールデコ調の内装、いずれもため息が出るほどの美しさ。クルーズ船をうっかり「豪華客船」と口にしてたしなめられたことが一度ならずあるが、QEに限っては「豪華」という言葉がふさわしい。
神戸から韓国・釜山などを経て再び神戸に戻る7泊8日のクルーズを初めて実施。このチケットは一昨年秋の発売当日、半日で完売したそうだ。運航会社は日本発着クルーズを今後も計画しているが、18年の大阪発着もすでに発売日に完売したとか。
国土交通省は20年までにクルーズ船による訪日外国人客を、15年の約5倍の500万人に増やす目標を掲げている。ただ肝心の日本人にとって、クルーズ旅行はメジャーな存在とはいいがたい。QEが新たな需要を掘り起こすかもしれない。
その次のQEの旅は、19年の横浜発着クルーズ。発売は19日だそうだが、激戦必至である。
(2017/4/4 05:00)