[ 機械 ]
(2017/7/31 05:00)
【諏訪】かいわ(山梨県上野原市、山添重幸社長、0554・63・5551)は、金属素材など精密切削加工向けに、最高2マイクロメートル(マイクロは100万分の1)程度の精度が可能なステンレス製バイス「木組みバイス」を開発、発売した。バイスの移動口金側に、法隆寺の天井裏部分の木組み構造を採用。板バネ形状の緩衝作用で、高精度なワーク(加工対象物)保持を実現した。価格は精度で異なり、16万―110万円。初年度に100台の販売を見込む。
精度は、「超々」「超」「精密」「汎用」の4種類。口金幅は20ミリ、30ミリ、50ミリ、80ミリ、120ミリメートルを用意した。移動口金のワーク抑え部分を支えるベース部分にアーチ(梁〈はり〉)形状を採用。板バネ形状による緩衝機能を持たせることで、締め付けのボールネジからのねじれ圧力を適度に分散。また、ワーク形状にあった保持を可能にすると同時に、バネの効きが、加工時の緩みも防止する仕組み。
移動口金には、ワークの浮き上がり防止のため、抑え方向に下向きのスリットをフルで複数ラインを入れた構造。移動口金には、ボールネジからの圧力が特定の部分に偏重作用しないよう、構成部品を複数用いた組み立て式とした。
従来のバイスは保持精度が悪い場合、作業者がたたくなどして調整しており、バイス精度として難点があったという。山添社長は、「木組みバイスは誰でもクランプができ、アルミや樹脂、ガラスなどにも変形や割れなどが生じにくい。切削液も流れやすい構造だ」としている。
(2017/7/31 05:00)
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