[ その他 ]
(2018/3/28 05:00)
“外資系”と言うと、どんな企業が思い浮かぶだろうか。オシャレで最先端なイメージ、それとも能力主義が徹底した厳しい世界。どちらにしても外国企業が持ち込んできた先端技術や新しいサービスなどが、日本の産業社会に画期をなしたことは一度や二度ではない。今後もどれだけの外国企業が日本に魅力を感じてくれるかが、わが国の成長には欠かせない視点だろう。
【横浜の「英一番館」】
日本に初めて進出したと言われる外国企業の進出地をご存じだろうか。横浜港の大桟橋のすぐそばにシルクセンター国際貿易観光会館が建つ。長崎、箱館(函館)とともに横浜が貿易港として開港された江戸末期の1859年頃、居留地だったこの地に英国系総合商社ジャーディン・マセソン商会が進出した。当時の建物はすでにないが、「英一番館」として地元で親しまれたという。
【外国企業の進出本格化は戦後から】
外国企業の進出が本格化したのは戦後からだ。1949年、経済的にも疲弊し弱体化していた国内産業を保護する目的で、外国と取引する際のルールや方法を定めた法律「外国為替及び外国貿易法(外為法)」が制定された(対外取引を制限する考え方は98年に対外取引が完全自由化されるまで続いた)が、ちょうど米国の大企業が国内での利潤率低下などを理由に積極的に海外投資を始めたことなどと重なり、外国企業の進出は本格化していった。当初は石油、化学、機械など基幹産業に対して資本参加する形が多く、投資規模も大きなものが多かった。60年頃になると、基幹産業に加えて食品や繊維、紙・パルプなど消費財部門での進出も目立ち始め、中堅企業も多くなる。同時に欧州企業も増え始めた。
【米国の存在感は圧倒的】
67年に外資系企業動向調査が開始された。この時の対象企業数は611社で、有効回答519社のうち、米国系が332社と約3分の2を占めた。そのほか欧州系133社、その他の地域が54社あるが、実際は欧州や米州の子会社を通じて米国企業が投資を行っていた例もあるため、米国の存在感は圧倒的だったと言えそうだ。業種では製造業が6割を占め、化学や一般機械、電気機械のウエートが大きい。また、外食産業の巨人、米マクドナルドが日本に進出したのもこの頃(71年)である。
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(2018/3/28 05:00)
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