[ 政治・経済 ]
(2019/5/19 12:00)
【ロンドン=時事】英政府は、欧州以外からの旅行者が入国する際に提出を義務付けてきた「入国カード」を廃止する。公共放送BBCが報じた。20日以降の入国者が対象で、日本人旅行者にとっては英国旅行の負担が軽減されそうだ。
英国はこれまで、欧州以外からの旅行者に対し、空港や駅での入国審査の際に入国カードの提出を求めてきた。名前や生年月日、国籍のほか、パスポート番号や滞在場所なども記入する必要があった。
入国カード廃止は欧州連合(EU)離脱を見越し、日本など欧州以外からの旅行者に英国の魅力をアピールするのが狙いだ。ハモンド財務相は3月の議会演説で「われわれがグローバルな国であると世界に知らせるものだ」と説明していた。
さらに英国は6月からは、日本や米国などからの旅行者に対し、入国手続きが簡略化された自動化ゲートを空港や駅で利用できるようにする予定。ロンドンのヒースロー空港は入国審査の長蛇の列で悪名高かったが、一連の措置によって旅行者のストレスは減る見通しだ。
入国カードをめぐっては、旅行者の負担を軽減するため、世界的に廃止の動きが広がりつつある。日本では日本人に対しては廃止されたが、外国人には提出を求めている。
(2019/5/19 12:00)