産業春秋/NISAで格差拡大?

(2022/8/29 05:00)

少額投資非課税制度(NISA)の使い勝手を良くするため、金融庁は2023年度税制改正で制度の見直しを要求する。岸田文雄政権が掲げる「資産所得倍増プラン」の一環で、貯蓄から投資への流れを加速したい意向だ。

2014年に始まったNISAは、年間投資枠が120万円で5年間投資できる「一般NISA」、同40万円で20年間投資できる「つみたてNISA」などがあり、非課税期間は順に23年、42年までの時限措置だ。

金融庁は制度の恒久化や非課税投資枠の拡大などにより長期投資を促したい考え。22年3月末の個人の金融資産は前年比2・4%増の2005兆円に達するものの、うち現預金が1088兆円と全体の54%を占めている。

日本証券業協会によると、NISA口座を持つ投資未経験者の割合は一般NISAが22年3月末で47・9%、つみたてNISAが88・1%。口座数の増加とともに、未経験者など投資家の裾野を広げることが今後の課題になる。

岸田政権は看板政策「新しい資本主義」実行計画で「成長と分配の好循環」による格差是正を訴える。だが投資する余裕のある世帯が富を増やし、非投資家との格差がさらに拡大する課題を残している。

(2022/8/29 05:00)

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