【電子版】カナダ、5Gでファーウェイ排除か トルドー氏元側近「可能性高い」

• 

  ビル屋上に設置されたファーウェイの信号伝送装置（1月29日、中国・上海＝ブルームバーグ）

　アナリストや安全保障専門家らは、カナダは恐らく第5世代通信(5G)のネットワークから中国の通信機器メーカー、華為技術（ファーウェイ・テクノロジー）を排除するとみている。ただカナダのトルドー首相は中国で拘束されているカナダ人3人の身に危険が及ばないよう、決定を可能な限り決定を先延ばしする可能性がある。

　トルドー首相は5Gの本格展開に先立つセキュリティー審査を待っている状態だが、中国担当の元外交官や元情報機関トップ、通信アナリストらはカナダが同盟国数カ国にならい、5Gネットワークから華為を排除するとの見解に傾いている。

　トルドー首相の元国家安全保障顧問、リチャード・ファデン氏はインタビューで、「使用禁止の可能性が高いと思う」と発言。5Gにおける華為の存在感が国家安全保障をリスクにさらすだろうとした上で、カナダの同盟国の一部が華為を避けていると指摘。「カナダは西側の一員であることを肝に銘じることが重要だ」と述べた。

　米国とオーストラリア、ニュージーランド、既に華為製品の排除や使用制限を決めている。ドイツなど欧州各国も、中国の情報機関がネットワークを利用して情報収集するのではないかとの懸念から制限を検討している。華為はこうした疑惑を否定している。（ブルームバーグ）