産業春秋/春闘、企業は殻を破りたい

(2023/3/2 05:00)

「物価の優等生」とされた鶏卵の価格が高騰している。「JA全農たまご」によると、2月の卸売価格(東京地区、Mサイズ)は月平均で1キログラム当たり327円と、前年同月の175円より87%も高い。

農林水産省によると、値上げは小売価格にも波及しており、2月13―15日調査では10個入り(サイズ混合)が262円と、平年より25%値上げされているという。外食産業では卵料理をメニューから外す店舗もあり、値上げの影響が広がっている。

鳥インフルエンザの感染拡大の影響で国内生産量が大幅に減少しているほか、ウクライナ情勢に伴い、ニワトリのエサであるトウモロコシなどの穀物が高騰している影響が大きい。感染拡大は継続しており、いつ終息するかは不透明という。

帝国データバンクによると、食品主要195社が3月に3442品目を値上げする。2023年の値上げは8月時点で累計2万品を突破する可能性も。しばらくは値上げが継続すると覚悟したい。

15日は春闘集中回答日。賃金上昇率が物価上昇率を上回り、節約志向の個人消費が喚起されるかどうか。すでに意欲的な回答も散見される。企業は経済好循環の実現に向け、今春闘で殻を破ってほしい。

(2023/3/2 05:00)

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