[ 自動車・輸送機 ]

豊田通商など、トラックの無人隊列走行を実証−ドライバー不足・渋滞解消へ

(2016/9/13 05:00)

豊田通商、国内商用車メーカー4社、ジェイテクト、日本信号、ナブテスコなどはトラックの自動けん引システムを開発し、3台以上を連結した後続無人隊列走行の実証試験を2018年度に実施する。後続車両に運転手が乗らない隊列走行を実現できれば、深刻化するドライバー不足の解消や渋滞緩和、事故抑制につながる見通し。経済産業省は今秋から無人隊列走行の潜在的事故リスク抽出や民事上の責任などの研究を本格化し、実用化に備える。

経産省と国土交通省の隊列走行事業の一環。先頭のトラックは有人運転し、2台目以降は車両に搭載した追尾センサーの働きにより、先頭車両のハンドル操作やアクセル、ブレーキなどに合わせて無人で追随する。豊田通商がプロジェクトを取りまとめ、豊通エレクトロニクス(名古屋市西区)が運航管制システムを試作する。

カギを握るのが追尾センサーやブレーキ、制御機器だ。先進モビリティ(東京都目黒区)を中心に、ジェイテクトや日本信号、ナブテスコオートモーティブ(同千代田区)、ワブコジャパン(同品川区)が個々の技術を開発する。日野自動車、いすゞ自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックスの国内商用車メーカー4社は実証を推進する。

隊列走行は欧州で公道実証が始まるなど、世界で注目される。日本ではまず、17年度に先進運転支援システム(ADAS)を搭載し、2台目以降にも運転手が乗車する後続有人隊列走行の公道実証を実施。並行して自動けん引システムを開発し、性能や信頼性、安全性の評価ののち、18年度初めに後続無人の実験車両を製作し、テストコースで実証する。

後続無人の隊列走行は運転責任を車両システムが負う「レベル3」以降の自動走行に相当するという。実用化には制度改正など課題が多い。経産省はシステム機能の限界を超える環境下での事故を複数想定した模擬裁判やシンポジウムを通じて、社会受容性を探る。

(2016/9/13 05:00)

関連リンク

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン