補正予算案、衆院通過 物価高対策を重視

(2023/11/24 17:00)

  • 23年度補正予算案が衆院予算委員会で可決され、一礼する岸田文雄首相(前列右)ら(24日午後、国会内)

経済対策「デフレ完全脱却のための総合経済対策」の財源の裏付けとなる2023年度補正予算案が24日の衆院本会議で自民、公明両党と日本維新の会、国民民主党などの賛成多数で可決され、参院に送付された。27日に参院で本格審議入りする。総務省が24日発表した10月の消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)は前年同月比2・9%上昇と、物価高が依然として続く。政府・与党は補正予算の11月中の成立を目指す。物価高対策などを盛り込んだ経済対策を迅速に実行に移すことが重要だ。

23年度補正予算案は一般会計歳出総額13兆1992億円。経済対策の関係経費として13兆1272億円を確保した。物価高対策に2兆7363億円、地方・中堅・中小企業を含めた持続的賃上げに1兆3303億円、国内投資の促進に3兆4375億円などを計上した。

物価高の影響で食料品の消費が減るなど、個人消費が伸び悩む。内閣府が15日に公表した7―9月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は前期比0・5%減と、3四半期ぶりのマイナス成長となった。GDPの過半以上を占める個人消費は同0・04%減と、2四半期連続のマイナスだった。

10月のCPI(生鮮食品除く)は2カ月連続で2%台の上昇と一服感が出てきてはいるものの、賃上げが物価上昇を上回るのは容易ではない。経済対策を取りまとめた新藤義孝経済再生担当相は24日の閣議後会見で「24年中には名目賃金の伸びが消費者物価を上回る試算がある。欧州では物価上昇が一服している。動向を慎重に見極めていきたい」と述べた。

(2023/11/24 17:00)

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