24春闘/鉄鋼大手3社の労組、賃上げ要求書を会社側に提出 ベア3万円

(2024/2/9 14:40)

  • 会社側に要求書を提出する日本製鉄労働組合連合会の幸野直通会長(写真左、9日午前、同社本社)

日本製鉄など鉄鋼大手3社の労働組合は9日、2024年の春季労使交渉(春闘)の要求書を会社側に提出した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分として月3万円の賃上げを求める。これは約50年ぶりの高い水準となる。物価上昇を上回る継続的な賃上げ実現が注目される。

日本製鉄労働組合連合会の幸野直通会長が十河英史常務執行役員に要求書を手渡した。幸野氏は「日本経済は長きにわたるデフレからの完全脱却に向けた重要局面を迎えている。日本製鉄労使もその社会的な役割を果たしていかなければならない」と訴えた。これに対し、会社側は「真摯(しんし)に受け止める」とのコメントを発表した。

日本製鉄のベア3万円要求は1975年の3万2000円に次ぐ水準で、当時の妥結額は1万5500円だった。鉄鋼大手労組は加盟する基幹労連の方針に基づき、隔年の交渉で2年分の賃金改善を決めてきた。この方式は堅持するものの、経済の先行きが不透明として、今回は24年度分のみ要求する。直近では22年と23年についてそれぞれ3500円を要求した。

一方で産業界全体は23年春闘で30年ぶりとなる高い賃上げが相次いだ。結果、鉄鋼業界は好業績にもかかわらず賃金水準が相対的に低下する事態に直面していた。

(2024/2/9 14:40)

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