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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/2/28 05:00)
【名古屋】アイシン化工(愛知県豊田市、清水寛一社長、0565・76・6661)は、自動変速機(AT)などに供給している摩擦材の検査工程を画像処理で完全に自動化する。2017年度に技術を確立、18年度に国内で実証し、その後は海外にも展開する。駆動系部品に用いられる摩擦材は検査基準が高い。人による検査が不要なレベルまで画像処理のスピードや品質を向上させ、人件費抑制などにつなげる。
摩擦材の検査には現在でも画像処理を使っているが、検査基準を通常よりも厳しくして良不良を判断しており、不良となった製品は人が検査している。そのため、人を介さずに画像処理のみで検査を完結できるように技術レベルを高める。
摩擦材は少しの汚れでも不良とみなされる。画像処理のみの検査は時間をかければ可能だが、17年度には検査工程のサイクルタイムの中で収まるようにめどをつける。本社工場での実証を経て、海外工場を含めて全面展開する。
アイシン化工は摩擦材や化成品、樹脂部品を手がけ、国内の本社工場のほか、海外では米国、中国、タイに工場を構える。米国では親会社のアイシン精機の工場内で生産していた摩擦材のラインを自社工場に移転・拡張し、6月に増産体制が整う。タイでも6月に湿式摩擦材の新工場が稼働する。
同社は20年度に連結売上高800億円(15年度は646億円)の目標を掲げている。事業拡大を進める中、生産技術の基盤を強化する。
(2017/2/28 05:00)