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[ 建設・住宅・生活 ]
(2017/7/14 05:00)
清水建設はタブレット端末で、建物データの入った3次元(3D)モデルと実際の建物の映像を合成、表示できるシステムを実用化した。AR(拡張現実)技術により、配管やダクトなどの設備や、柱や梁(はり)、床などを実物に合わせて3Dモデルを表示。今後施工する部分や構造物に隠れて見えない設備を“見える化”でき、施工管理に役立つ。3Dモデルで設計する建物の新築、改修工事で活用する。
清水建設が開発した「Shimz AR Eye」は、建物の材料や数量、材質などのデータが入った3Dモデル技術、ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)のデータを活用。BIMデータをAR技術によりタブレット画面に表示する。
作業者は現場で、タブレット端末上にBIMの平面図を表示し、立ち位置を決めて目線の高さを入力。空調や配管、躯(く)体など確認したい部分を選択すると、実際の施工現場の映像と、BIMの3Dモデルを合成して表示する。新築工事では、設備や躯体について、配置状況や工事の進み具合を照合できる。今後施工する部分も把握でき、作業手順の誤り防止に役立つ。
改修工事では、天井裏などに隠れて見えない配管やダクトなどの配置状況を確認できる。
清水建設は建築・土木工事を問わず新システムを活用する。現在8現場で試行、運用している。今後は衛星測位システム(GNSS)を利用し、作業者の位置を建物内でも特定できるように改良する。
(2017/7/14 05:00)