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【電子版】軍事衛星の投入失敗 米空軍、スペースXへの信頼変わらず

(2018/1/23 17:30)

スペースXのロケット「ファルコン9」(スペースX提供)スペースXのロケット「ファルコン9」(スペースX提供)

 米スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)が今月打ち上げた軍事衛星が行方不明となったが、イーロン・マスク氏率いる同社への信頼は変わらない。米空軍の宇宙ミサイルシステムセンターを指揮するジョン・トンプソン中将が表明した。

 同中将は「スペースXの『ファルコン9』の認証ステータスを変更するような情報は一切特定していない」との声明をブルームバーグに寄せた。7日に行われた軍事衛星打ち上げから空軍が入手できる距離測定データの暫定的な検証を行ったと説明し、「空軍は全ての打ち上げから得られるデータの検証を続ける」とも強調した。米軍当局がこの軍事衛星についてコメントを公表したのはこれが初めて。

 7日の打ち上げ後、軍事衛星は軌道に乗る前に落下したとみられている。「ズマ」というコードネームのこのミッションを監督しているのは米ノースロップ・グラマンで、同社はまた衛星やロケットからの衛星切り離し装置の製造も担当した。今回の打ち上げが事実上失敗したことで、ノースロップに対する見方が厳しくなる可能性がある。

 ノースロップは今回のミッションにおける役割についての発言を引き続き控えている。同社広報のティム・ペインター氏は「機密ミッションについてのコメントはできない」と述べている。

 ズマ実施前、ノースロップの広報担当者ロン・レインズ氏は衛星打ち上げについて「政府のミッションでの宇宙へのアクセスにおけるコスト効率の高いアプローチ」だと指摘。米国が「今回のミッションで打ち上げ業務を担当する責任をノースロップ・グラマンに委ねた。われわれはスペースXからファルコン9打ち上げ業務を獲得した」との発言もあった。

 レインズ氏はまた「これが歴史的価値のある責任であるとノースロップ・グラマンは認識しており、ズマにとって確実に最も手頃かつ最もリスクの低いシナリオとするため、われわれは細心の注意を払った」とも語っていた。(ブルームバーグ)

(2018/1/23 17:30)

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