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[ 科学技術・大学 ]
(2018/2/12 05:00)
京都大学化学研究所の金光義彦教授らは、半導体のメチルアンモニウム塩化鉛の光学特性を解明した。新しい青色発光材料として活用が期待できる。光の放出と再吸収を繰り返す「フォトンリサイクリング現象」が効率的に起きる。高い発光効率を持ち、欠陥や不純物が少ない。柔軟性の高い高効率の青色発光ダイオードや光検出器の開発につながる。
研究グループは、メチルアンモニウム塩化鉛の単結晶と薄膜試料を作成。吸収させるレーザー光の波長を変えながら測定する発光励起スペクトル測定法で、光吸収と発光の相関関係を調べた。
結果、半導体内に電子と正孔(電子の空席)が一体となった励起子が存在し、フォトンリサイクリング現象を起こすことを確かめた。メチルアンモニウム塩化鉛は、低温環境で簡便な塗布プロセスによる高品質薄膜を作製できる。低コストで効率の良い光デバイス材料として注目される、ハロゲン化金属ペロブスカイト半導体の一種。
(2018/2/12 05:00)