[ オピニオン ]
(2017/4/17 05:00)
宇都宮市はギョーザと並んで紅茶の消費量が全国上位を誇る。市立中央小学校では、小学校の部活動としては珍しい「紅茶部」が2013年10月から活動している。
「緑茶やウーロン茶との違い」「紅茶のおいしいいれ方」を学ぶほか、栽培農家の見学や商店街での試飲会など活動は幅広い。入部希望者は多く、約30人に絞るほどの人気ぶりだ。
月2回、計4時間の活動は、市内で紅茶専門店を開くワイズティーネットワーク(宇都宮市)の根本泰昌社長がサポートする。その活動が子ども向けCSR(企業の社会的責任)活動の代表例と評価され、2016年度の「青少年の体験活動推進企業表彰」文部科学大臣賞を受賞した。
「世界の紅茶産地」の講話では、学校に通えない子どもがいて、電気も使えない地域があると説明する。「茶葉を摘んでくれる人がいてこそ紅茶が味わえる」と丁寧に教える。「温かで優しく、人を笑顔にさせ、癒やしを与える“紅茶のような人”になってほしい」と語る。
特産のナシなどを使い“ご当地紅茶”を開発した根本さんの活動は、宇都宮を全国有数の紅茶消費の街に変える原動力になった。ちょっと気取ったイメージのある紅茶だが、何だか親しみが湧いてきた。
(2017/4/17 05:00)