[ ロボット ]
(2017/7/7 05:00)
天気予報が非常に精緻化し、町の区画ごとに突風の予想ができるようになると想像してみよう。近く実現する可能性があるこうした細かい気象データは、将来の小型無人機「ドローン」での宅配実現に必要不可欠だ。
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米アマゾン・ドット・コムやユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)、ドミノ・ピザなどがドローン宅配開始に向けて準備を進めているが、嵐雲やビル風を避けて荷物を配送するためには、細かい地域単位での気象データの質が何よりも重要だということを企業は認識している。
アマゾンのドローン部門の安全性・規制担当ディレクター、ショーン・キャシディ氏は、「天気の問題は非常に重要だ」と指摘した上で、「運航に必要な精度に全く達していない」と述べた。
町の区画単位で最低高度400フィート(約122メートル)での天候を予想する運航管理システムを開発する取り組みが進んでいる。これが開発されれば、現在のように地上で操縦士がドローンを制御するのではなく、ドローンサービスの究極の目標である自動飛行への道が開ける見通しだ。
アフリカのルワンダでは、ジップラインという会社が昨年10月以来、ドローンを使って地方の病院に輸血用血液を輸送している。この取り組みはこれまでのところおおむね成功しているが、特に山岳地域では天候が大きな障害となっている。ジップラインは研究者と協力し、さまざまな状況下でドローンのシナリオを試せるモデルの構築に取り組んでいる。
ジップラインの共同創業者キーナン・ワイロベク氏は、気象データは多ければ多いほど良いと話す。「最も激しい突風に対応する余裕を持たせ、ドローンを丘陵や人家に墜落させないことを目指している」と述べた。(ブルームバーグ)
(2017/7/7 05:00)