[ オピニオン ]
(2017/7/27 05:00)
自律移動型ロボットの国際競技会「ロボカップ2017名古屋世界大会」が名古屋市港区のポートメッセなごやなどを会場に27日に始まる。1997年の第1回大会以来、20年ぶりに名古屋に会場が戻る。この間にロボット技術がどれだけ進化したのか注目したい。
ロボカップは日本の研究者が提唱して始まった。2050年に「サッカー・ワールドカップ優勝チームに勝てる人型ロボットチームを開発する」を目標としている。
将棋では人工知能(AI)が名人に勝ったが、サッカーで必要な情報処理量は将棋の比ではない。絶え間ない瞬時の判断が求められる競技を通じ、技術の切磋琢磨(せっさたくま)を期待している。勝利チームが採用した要素技術やプログラムは、さまざまな研究者や技術者が自発的に評価を公表しており、技術的啓蒙(けいもう)の機会ともなっている。
第1回大会では3種目に39チームが参加した。今回は大別して「サッカー」「レスキュー」「@ホーム」「インダストリアル」「ジュニア」と5分野の競技があり、実際に競い合うサブリーグは26に及ぶ。参加予定数も約42カ国・地域から393チームと約10倍に広がった。
日本での開催は05年の大阪大会以来12年ぶり。日本から53チームが参加する。
独ライプチヒで開かれた前回大会では、サッカーの「ヒューマノイド・キッドサイズ」リーグで千葉工業大学が総合3位、「小型ロボット」リーグで愛知県立大学が4位に入賞。さらに@ホームで玉川大学が4位に入り、技術的に優れたチームに贈る特別賞「イノベーションアワード」も受賞した。日本勢は前回以上の成績が期待される。
技術の進化に期待するとともに、ロボットが自らの判断で動き、勝負する様子そのものを観客として楽しんでほしい。ロボットとともに生活する時代に生きていることを実感するだけでも意義はあるはずだ。
特に将来の科学技術や産業を担う子どもたちにも見てもらいたい。併催の展示会を含めて知的好奇心を刺激するはずだ。
(2017/7/27 05:00)
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