[ オピニオン ]

産業春秋/関西弁の感染力

(2017/10/3 05:00)

「その靴、直しといて」と言われたら、修理に出すのかと思う。関西はじめ西日本の一部では「片づけておいて」の意味。生まれ育った地域と違う言い回しに戸惑うことがある。

テレビなどでよく知られているはずの関西の言葉も、実際は難しい。より正確には聞くより話すのが大変。慣れれば言葉の意味は分かるが「…やねん」と語尾やイントネーションをまねても“エセ関西人”になる。

以前、乗っていた飛行機が関西国際空港に着いた。客室乗務員が「おおきに」とアナウンスすると、隣のオバサンがすかさず「ニセモンや」とつぶやいた。地元の人は言葉遣いやアクセントの細かな違いから「河内弁」「播州弁」「京ことば」などと聞き分ける。ましてや関西以外の出身者の言葉など簡単に見破られる。

「来ないか」という言葉一つとっても「きぃひん」「けぇへん」「こぉへん」と地域により言い方が違う。本当に“学習者”泣かせである。結局、ネーティブに近づくことも、ニセモンを極めることも諦めて標準語で通している。

とはいえ、関西の言葉は感染性が高い。相手の話を聞いているうち、うっかり語尾だけ伝染してしまいがちだ。かくいう小欄も関西人の家人の口調に浸食されつつある。

(2017/10/3 05:00)

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