[ 中小・ベンチャー ]

公道走れる電動アシスト付き人力車 府中技研など5社が開発

(2018/1/15 05:00)

  • 電動アシスト付き人力車の事業化を目指すプロジェクトメンバー

車夫の引く力、リニアアシストセンサーで検知

【立川】府中技研(東京都府中市、乙津昇社長、042・366・3544)など5社は、公道でも走れる電動アシスト付き人力車を共同開発した。電動アシストによって従業員の体力に依存しないサービスを実現できる。えびす屋の屋号で人力車を使った観光事業を全国展開するベリープロジェクト(京都市右京区)をメンバーに加え、実用性を高める。今春に実証実験を始める。

プロジェクトは府中技研とベリープロジェクトのほか、小川優機製作所(横浜市保土ケ谷区)、高山自動車(東京都狛江市)、システムクラフト(東京都立川市)が携わる。電動アシスト付き人力車の導入により、女性や高齢者など車夫の幅を広げ人材確保につなげられるほか、これまで人力車が参入できなかった坂道の多い観光地も開拓できる。10月までに試作を終え、販売や量産化に向けた事業化を目指す。

電動アシスト付き人力車は、開発したパーツを既存の人力車に組み込み導入コストを抑える。車夫の引く力をリニアアシストセンサーで検知し、モーターや減速機が入った駆動機構部がスムーズな移動をサポートする。登坂能力は6度で、乗車定員2人。下り坂用にブレーキも備える。プロジェクトリーダーで府中技研会長の波多野和明氏は「東京五輪・パラリンピックの時には量産化し、売れる値段の人力車を走らせたい」と意気込む。

宅配便やリヤカーなど、荷台に積載物を乗せて引く仕事をアシストするさまざまな支援機器としての応用も検討する。同プロジェクトは東京都立産業技術研究センターの東京都ロボット産業活性化事業の公募型共同研究開発事業に採択された。

(2018/1/15 05:00)

中小企業・地域経済のニュース一覧

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン