新日鉄住金、ウジミナス訴訟で合意 テルニウムと再建急ぐ

新日鉄住金は持ち分法適用会社のブラジル鉄鋼大手、ウジミナスの経営体制を巡る訴訟の解決策で、アルゼンチンの鉄鋼大手で合弁パートナーのテルニウムと合意した。最高経営責任者（ＣＥＯ）と取締役会議長を、２期４年ごとに交互に指名するほか、ＣＥＯと副社長による執行部門を６人体制とし、両社が３人ずつ指名する。両社は２０１２年１月に締結した株主間協定を早急に改定し、ウジミナスの再建を急ぐ。

新日鉄住金とテルニウムはウジミナスの経営体制を巡り、３年にわたって対立。ウジミナス社長の解任と、解任の不当性を訴える訴訟を繰り返す異例の事態になっていた。今回結んだ基本合意書には、次のＣＥＯをテルニウムが、取締役会議長を新日鉄住金が指名することも盛り込んだ。次のウジミナスＣＥＯには、テルニウムのセルジオ・レイテ・デ・アンドラーデＣＥＯが就任し、５月に新執行体制を発足させる。

さらに合意書では新体制発足から５年がたてば、一方が保有するウジミナス株をもう一方が買い取り、合弁を解消できる決まりも設けた。