[ 医療・健康・食品 ]

【電子版】武田薬、シャイアー買収額引き上げ 現金比率も45%に

(2018/4/21 10:00)

  • 武田薬品は買収額を総額6兆4700億円規模に引き上げると同時に、現金支払比率を高めることでシャイアー株主の支持を狙う(ブルームバーグ)

 武田薬品工業は、バイオ医薬品メーカーのシャイアーに対する買収提案を総額600億ドル(約6兆4700億円)余りに引き上げた。武田薬はこれまで3回提示した買収案がいずれも拒否されたが、現金で支払う比率を高めてシャイアー株主の支持を取り付けたい考えだ。

 20日の発表によると、新たな提示額は1株当たり47ポンド(約7100円)。このうち現金で支払う部分を21ポンド、新株を26ポンドとした。ブルームバーグ・ニュースは発表に先駆け、武田薬が買収条件の引き上げを検討していると報じていた。

 シャイアーは発表文で、武田薬からの4回目の提案について取締役会としての「立場を検討しており、時期を見て発表する」と応じた。

 今回の提案では、現金で支払う額の比率が約45%に上昇。前回の提案では38%だった。武田薬の時価総額はシャイアーより小さい。株式での受け取りを敬遠する可能性があるシャイアー株主に、受け入れられやすくした。

 20日の発表文で武田薬は、新たな提案について「対価額の増額および対価の現金部分を実質的に増加させたものであり、シャイアー社の株主からの同意を得るに極めて十分」と説明。本社は日本にとどまり、東京証券取引所の上場を維持すると言明する一方、シャイアー株主が買収後も株式を保有し続けられるよう取引完了時にニューヨーク証券取引所に米国預託証券(ADR)を上場する予定だと続けた。

 シャイアーは19日、武田薬が前回提示した1株46.5ポンドの買収案を拒否。「当社の価値と成長見通し、新薬のパイプラインを著しく過小評価している」と拒否の理由を述べつつ、武田薬との協議継続には前向きな姿勢を示していた。(ブルームバーグ)

(2018/4/21 10:00)

おすすめコンテンツ

基礎から学べる!KPIで実践する世界標準のSCM教本

基礎から学べる!KPIで実践する世界標準のSCM教本

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

例題練習で身につく 技術士第二次試験「機械部門」論文の書き方

例題練習で身につく 技術士第二次試験「機械部門」論文の書き方

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしいスキンケア化粧品の本

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしいスキンケア化粧品の本

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン