オーエム機械、付帯装置内製化し包装ライン全体を提案

(2023/10/23 12:00)

  • オーエム機械の標準機である横型連続カートニングマシン(VCRC型カートニングマシン)

オーエム機械(東京都台東区、佐脇祐二社長)は、自動包装機を1950年代から手がける老舗メーカー。納入先の業界は食品、薬品、日用品など多岐にわたる。個包装済みの製品を箱詰めするカートニングマシンや、箱詰めした製品をフィルムで包むフィルム包装機など、中間包装工程を担う自動機を得意とする。協力会社の力も借り、前後工程も含めた包装ライン全体の提案を行う。

元は工作機械メーカーであるオーエム製作所(大阪市淀川区)の一事業部だったが、自動包装機はオーダーメード品が多く、納期、営業ペースなどが工作機械と異なることから、意思決定を迅速化するため2014年に分社化した。

顧客の要望に応じ、ベース機をカスタマイズ(個別対応)する。オーエム機械のベース機である横型連続カートニングマシンは1分間に240箱を自動箱詰めでき、大手製菓メーカーや食品メーカーへの納入実績もある。一方でコストを抑え、人手による箱詰めに対応したカートン成形装置もラインアップ。中小企業や試作ライン向けに幅広く提案する。

自動包装機それ自体に加えて、各種汎用ロボットを用いた吸着移載装置など、ライン間をつなぐ付帯装置も内製化している点が特徴だ。客先の要望に応じ設計から対応する。増田光哉取締役は「昔はすべてメカで構成しようと考えていたが、より柔軟な対応ができるように時流に合わせて技術を取り入れた」という。

一方で納入先の業界も関係し、原材料高、消費減はどうしても逆風だという。増田取締役は「人手不足は確かにあらゆる企業が抱える課題だが、企業によっては自動化による費用対効果で足踏みされる場合もある」と認識する。

同社は次のステップとして、高コストなロボットだけでなく、仕様に応じて最適化できる移載システムを模索。増田取締役は「技術者の世代交代も進み、会社としても変わってきている。メカからロボットへの移行時のように新たな提案につなげたい」と語る。

(2023/10/23 12:00)

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