インタビュー/グリッドスカイウェイ有限責任事業組合CEO・紙本斉士氏 送電線上にドローン航路整備

(2024/1/18 12:00)

グリッドスカイウェイ有限責任事業組合(東京都港区)は、電力会社の送電線上を活用して、飛行ロボット(ドローン)を目視外で自動で飛ばす航路の整備に取り組んでいる。設立母体である東京電力パワーグリッド(PG)出身の紙本斉士最高経営責任者(CEO)に話を聞いた。

―2020年3月に設立した経緯は。

「東京電力の新規事業として、ドローン航路を構築して外販できないかと16年にプロジェクトは始まった。だが当時はそのニーズがなく、まず分社後の東電PGで送電線保守に活用しようと方向転換した。ドローンの運航管理を担うNTTデータと日立製作所の3社で組合を設立し、16年6月に中国電力ネットワークが加わった」

―23年9月にJR東日本や送配線各社など9社が参画し、13社に増えました。事業運営に影響はありますか。

「大きな変化はないが、各社のさまざまな設備形態や環境・経験を踏まえた議論が行われるようになり、4社体制では見えなかった多くの課題が見えてきている。優先順位を付けて、一つ一つ継続的に対応していきたい」

  • 送電線上を自動飛行するドローン(東京都日野市の東京電力総合研修センター)

―他社と連携する際に重要なことは。

「皆が同じ志を持ち、本気で取り組むような雰囲気を醸成し、高い気持ちに昇華させる環境で活動することが大事だと感じる」

―物流など他分野の活用はいつごろですか。

「まずは電力の保守分野で運用実績を作ることが大切。その後、運輸業への実装も進んでくると考える。規制緩和の動きも出ており、高速道路のパーキングエリアや鉄道のエキナカのような可能性を見いだしたい」

(2024/1/18 12:00)

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