第一生命、初任給32万円 金融で最高水準

(2024/1/18 17:00)

第一生命ホールディングス(HD)は18日、4月に入社する新卒社員の初任給を従来の27万6000円から約16%引き上げ、32万1000円にする方針を明らかにした。初任給の引き上げは2020年4月以来4年ぶり。人材獲得競争が激しくなる中、魅力的な給与を提示し、優秀な人材の確保・定着を狙う。

初任給の対象職種は本社などで働く「内勤職」や各営業拠点のマネジメントを担う「機関経営職」、企業や官公庁に勤める顧客へ営業する「ライフプロフェッショナル職」。32万1000円には、基本給に加え、一定時間の残業代に相当する勤務手当が含まれる。手当てを除いた金額は公表していないが、基本給だけを比べても、銀行や証券会社を含む金融機関で最高水準とみられる。

第一生命HDは、すでに24年度に営業職も含めた国内社員約5万人に対し、給与改定や新たな人事施策の導入などで全体として平均約7%の賃上げを表明済み。初任給の改定も、この7%に含まれる。他の大手生保も相次ぎ7%の賃上げを表明する中、第一生命HDは初任給の金額を大胆に引き上げることで、他社と差別化する。

初任給をめぐっては、日本生命保険が新卒入社の総合職の基本給を24年度に従来より3万円多い24万1000円にする。平均的な残業代込みの金額では、30万1000円を見込む。明治安田生命保険は残業代込みの初任給を従来比3万円多い29万4820円に引き上げる。

住友生命保険は基本給で従来比2万5000円多い23万5000円にする。平均的な残業代込みだと、28万5000円を見込む。同社はさらに25年4月入社でも「基本給を2万5000円以上引き上げる方向で検討する」(住友生命)という。

足元の物価高は給与が相対的に少ない若年層の生活をより圧迫しているとの声がある。生保各社は初任給を手厚くすることで、若手社員の生活に余裕を持たせ、人材の定着につなげる。

(2024/1/18 17:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

誰も教えてくれない製造業DX成功の秘訣

誰も教えてくれない製造業DX成功の秘訣

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン