インタビュー/アイティップス社長・クマール・ラトネッシュ氏 「インドの建設人材、日本につなぐ」

(2024/2/14 12:00)

アイティップス(名古屋市中村区、クマール・ラトネッシュ社長)は、建設業の技能を持つインドの人材と日本の現場をつなぐ事業を手がける。インドに子会社があり、2023年には訓練校を開設した。インドと日本の間で人材をどう育て、活躍してもらうか。クマール社長に聞いた。

―自前での育成や紹介を重視しています。

「我々は面接から訓練、育成、マッチング、日本に来てからのサポートまで一貫にこだわる。技能実習制度をベースにしたこれまでの日本の環境は、中間にいる組織が多いために責任の所在が曖昧になる。我々はそれはやらない。面接から自分たちでやり、自分たちの手で鍛える。自分たちでインドにネットワークがあるので、インドの現場、例えば日本のゼネコンの現場で実際に働いてもらい、その中で勤務データを取って『この人なら日本に適性があるな』という人だけ推薦する」

―訓練校はどんな特徴がありますか。

「ソフトスキルとハードスキルと言っているが、ソフトスキルは一言で言うと勤務態度をしっかりすること。時間を守る。日本では当たり前だがインドではなかなかできない。訓練校では日本語で『前良し、足元良し』とか、指導を受けた際にはまずは『ありがとうございます』と言うとか、日本で受け入れやすい教育をしている。ハードスキルは具体的な技術上のことを教える。『アイティップスからの人は頑張る人が来る。一生懸命やる人が来る』。そう思ってもらえるように一貫でやっている」

―今後の動きは。

「訓練校開設から約1年たち、秋には日本に来る予定。安心して働いてもらえるよう日本側の支援体制を築き、強化するのが当社の次のステップ。アプリケーション『oyakata』は、訓練実績や保有資格、日本の建設現場への適性などを提供しているが、いろいろ機能を持たせる」

―日本の経営者へのメッセージは。

「インドの人口は14億人。3000万人、4000万人の国と比べると2ケタ違う。人材供給網としてインドを持っておかない手はない。ぜひ早めにインド人を採用し、協業に慣れてほしい」(取材はオンラインで実施。写真は同社提供)

(2024/2/14 12:00)

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