車用鍛造ホイールで海外市場深耕 BBSジャパン社長・新田孝之氏に聞く

(2024/5/8 12:00)

BBSジャパン(富山県高岡市、新田孝之社長)は、自動車用鍛造ホイールの専業メーカー。自動車メーカー向けの純正品やアフターマーケット向けにとどまらず、足元では自動車レース「フォーミュラワン(F1)」などへの独占供給も担う。新田社長に成長戦略やブランド価値の向上に向けた施策を聞いた。

―2013年に前田工繊の傘下に入り、最重要子会社に位置付けられています。自社の強みをどのように分析していますか。

「『BBS』というブランドはモータースポーツが発祥だ。F1など主要自動車レースに専用ホイールを独占供給するなどにこぎ着けたことで強い技術ブランド力があり、品質も含め価値を感じてくれる顧客も多い。今後はブランド力を生かしたマーケティングを強化し、海外市場の深耕に力を入れる。営業体制はこれまで国内が中心だった。F1への参画などで海外での知名度は想像以上に高まっている。今後の成長には、海外事業の基盤固めが欠かせない」

―足元の10年間で200億円以上の設備投資を実施してきました。

「前田工繊の子会社になってからの10年間は成長に向けたインフラを整える時期だった。四日市工場(富山県高岡市)を建設し、旧小矢部工場(同小矢部市)の塗装工程を移管。生産のボトルネック解消と能力の向上を進めてきた。今後は四日市工場の塗装ラインを増強して生産能力をさらに高める」

―人材育成についての考え方は。

「当社は富山県高岡市で創業して50年が経過するが、地元でも一般的な認知度は低いと感じる。もっと知名度を高めて多様な人材に当社の門をたたいてもらいたい。12年に当社の前身であるワシマイヤーが会社更生法の適用を受けて以来、人材育成や組織体制の整備は十分ではなかった。生産の基盤が整いつつあるので、今後は人材育成の仕組みを高度化する」

―23年12月、社長に就任しました。自身の役割をどう考えますか。

「これからの5年、10年で成長の果実をいかに刈り取っていくかが、私に与えられた使命だと捉えている。会社の実力を一段上のステージに引き上げられるようにしたい」

(2024/5/8 12:00)

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