[ 科学技術・大学 ]

東大、誤差5cmで標高差計測−地殻変動の精密監視などに

(2016/8/17 05:00)

  • 理研に設置した2台の光格子時計(理研香取量子研究室提供)

東京大学大学院工学系研究科の香取秀俊教授らは、約15キロメートル離れた場所にある時計の周波数の差を測定することで、2地点間の標高差を5センチメートルの精度で計測することに成功した。火山活動やプレート運動など、数時間から数年かけて起こる地殻変動の精密な監視などにつながる可能性がある。

光格子時計を東京大学(東京都文京区)に1台、理化学研究所(埼玉県和光市)に2台設置。さらに直線距離で約15キロメートル離れた2地点を約30キロメートルの光ファイバーで接続した。実験で光格子時計の周波数を比較したところ、同じ高さに設置した理研の2台の時計は周波数が一致した。

一方、東大に設置した時計は理研に比べ周波数が約700ミリヘルツ低くなっていた。

周波数の差から2地点の標高差1516センチメートルを算出したところ、国土地理院が行った水準測量と5センチメートルの誤差範囲内で一致した。遠隔地の時計の周波数の差を比較し、センチメートルレベルの標高差計測に成功したのは世界で初めて。

光格子時計を各地に配置しネットワークを構築することで、火山活動による地殻の上下変動や海面水位の変化の監視などにつながる可能性がある。

国土地理院との共同研究。内閣府の最先端研究開発支援プログラム(FIRST)の一部支援を受けて行った。成果は、英科学誌ネイチャー・フォトニクス電子版に掲載された。

(2016/8/17 05:00)

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