[ 中小・ベンチャー ]

ニッセー、緩み止めボルトで「発明マラソン」 高専・大学と応用開発

(2017/11/1 05:00)

  • PLBのモデルを手に各発明品を説明する新仏取締役

【諏訪】ニッセー(山梨県大月市、新仏(しんぶつ)利仲社長、0554・26・5311)は、複数の大学や工業高等専門学校などと自社製品である緩み止めボルト「パーフェクトロックボルト(PLB)」技術を応用した新製品開発の動きを加速する。東京高専や山梨大学と同関連製品開発に伴う長期間インターンシップ(就業体験)実施で合意した。今後こうした取り組みを「発明マラソン」の呼称で、高専、大学などから国内外を問わず自社ホームページを通じ、アイデアを募るなど拡大していく。

ニッセーが各校と共同開発するPLBは、二つの止めナットの回転ラインが異なるボルト。「回転の速いナットの動きを速度が半分程度と遅いナットで封止する仕組み。ナット同士の接触部分が緩み止め作用の多くを担うため、ボルト本体へのダメージが少なく済む。ボルト自体も塑性加工(転造)のため切削品より強度に優れる」(新仏克利取締役PLB事業部長)という。

すでに5種類以上のアイデア製品を考案。自転車サドルの沈み込みを防ぐ機構やジーンズジャケット向けに交換できる飾りボタン、家具向けなど震災時における転倒防止用抑え棒、ギターのアンプ部品などを試作開発した。ナット同士の速度変化を利用して、単軸駆動で幕の開け閉めなどを行う動力機構もある。

同社は、これら発明品の中から異業種の大手メーカーと商品化に着手。ジーンズメーカーとも飾りボタンの商用化に向け交渉を開始した。新仏取締役PLB事業部長は「PLBの原理を利用し、1000件の発明品を目指す」と意気込む。

(2017/11/1 05:00)

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