産総研・アツミテック、エタノール発電の燃料電池システム 小型・高出力を実現

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  開発した燃料電池システム（産総研提供）

【名古屋】産業技術総合研究所無機機能材料研究部門の鷲見裕史主任研究員とアツミテック（浜松市中区、中島和美社長、０５３・４３８・６７１１）は９日、エタノールで発電する小型で高出力の固体酸化型燃料電池（ＳＯＦＣ）システムを開発したと発表した。数百時間の連続発電を実証している。災害時の非常用電源のほか、ロボットや飛行ロボット（ドローン）の常用電源への応用を見込む。

液化石油ガス（ＬＰＧ）の主成分であるブタンをＳＯＦＣに直接供給すると、炭素の析出が起きて劣化する課題があった。今回、内部でブタンの部分酸化改質やエタノールの水蒸気改質が可能なナノ（ナノは１０億分の１）構造電極材料と、運動制御技術を開発し、炭素の析出を防いだ。