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[ 科学技術・大学 ]
(2017/4/13 05:00)
東北大学金属材料研究所の高木成幸准教授と同大原子分子材料科学高等研究機構の折茂慎一教授らは、水素と反応しにくいとされていた金属原子に九つの水素が結合した新たな物質群を合成した。この手法を使えば、ほとんどの金属原子と水素との結合が可能。水素を高密度に含む物質群の探索や、その応用につながる。英電子版科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に掲載された。
研究グループは、モリブデンとタングステン、ニオブ、タンタルの4元素を含む錯体水素化物を合成した。理論計算と高圧合成技術を融合し、合成条件を最適化。中性子などの量子ビームを利用し、一つの金属当たり九つもの水素が結合していることを確認した。
水素を高密度に含む物質群は、水素貯蔵材料や高速イオン伝導材料、超電導材料としての応用が期待される。
(2017/4/13 05:00)